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須藤満の使用ベース|Moon JB-5と須藤満モデル(SUTOH MODEL)【2026年版】

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元T-SQUAREのベーシストで、TRIXなどで活動してきた須藤満。使用機材の軸になっているのはMoon(ムーン)のJB-5という5弦ベースです。ベース・マガジンのプロフィールでは、アルダー・ボディ/エボニー指板のJB-5をフュージョン系に、アッシュ・ボディ/メイプル指板のJB-5をヴォーカル・サポート系に、と使い分けが書かれています。Moon Guitarsからは須藤満モデル(JB-5/JJ-5/PJ-5 SUTOH MODEL)も発売されています。

この記事では、ベース・マガジンのプロフィールと2021年のインタビュー、Moon Guitars公式の須藤満モデルのページをもとに、ベース本体からアンプ、エフェクター、レコーディングでの音作りまでを整理します。

須藤満の使用機材一覧

ベース・マガジンの「BASSIST FILE-須藤満」(2020年5月公開、機材写真は同誌2019年10月号掲載時のもの)に挙がっている機材は次のとおりです。

区分

機材

ベース・マガジンでの説明

ベース

Moon JB-5

アルダー・ボディ/エボニー指板→フュージョン系

ベース

Moon JB-5

アッシュ・ボディ/メイプル指板→ヴォーカル・サポート系

ベース

Moon JB-5 フレットレス

—

ベース

Moon MBC-6

—

ベース

Athlete AX-5

エレアコ

アンプ

Hartke HA5500

アンプ・ヘッド

アンプ

Hartke 4.5XL

キャビネット

アンプ

Hartke HyDrive 115

キャビネット

アンプ

Phil Jones Bass Briefcase

コンボ・アンプ

アンプ

Phil Jones Bass DoubleFour

コンボ・アンプ

アンプ

GALLIEN-KRUEGER MB-200

アンプ・ヘッド

エフェクター

BOSS GT-1000

マルチ・エフェクター

エフェクター

BOSS GT-6B

マルチ・エフェクター

エフェクター

Roland V-Bass

ベース・シンセサイザー(MBC-6に使用)

エフェクター

AKAI UB-1 UniBass

ハーモナイザー

エフェクター

AKAI E2 Head Rush

ディレイ、テープ・エコー、ループマシン

リストに挙がっているベース5本のうち3本がMoonのJB-5系で、2021年のインタビューでもTRIXのアルバム『RING』のレコーディングにJB-5を使ったと本人が語っています。「メイン」という言葉は使われていませんが、機材の軸はJB-5と見てよいでしょう。

須藤満のプロフィール

ベース・マガジンのプロフィールによると、須藤満は1964年12月14日生まれ、山形県出身。1986年にTHE SQUARE(1989年にT-SQUAREへ改名)に加入し、同誌は「切れ味鋭いスラップと歌心のあるボトムで人気を博す」と紹介しています。2000年にT-SQUAREを離れたあとは、ゴスペラーズなどのサポートやさまざまなバンド・セッションに参加。2004年には元カシオペアの熊谷徳明(ドラム)らとTRIXを結成し、2019年までに16枚のアルバムを発表しました。

同じプロフィールのQ&Aでは、ベースを始めたのは「中学3年の秋(15歳になる少し前)」。好きなベーシストにはマーカス・ミラー、ジャコ・パストリアス、アンソニー・ジャクソン、ニールス・ペデルセンを挙げ、座右の銘は「丁寧かつ大胆な演奏」「ほかの演奏者との協調」と答えています。

中心機材はMoon JB-5:2本を用途で使い分け

JB-5は、Moon公式によると「従来のジャズベースにLow-Bの音が欲しい」という企画から生まれた5弦ベースで、公式は「5弦ベースの定番にしたい。それが、JB-5です。」と説明しています(Moon Guitars「JB-5 ACTIVE」)。ベース・マガジンのリストでは、このJB-5が仕様違いで2本挙がっています。アルダー・ボディにエボニー指板の組み合わせはフュージョン系、アッシュ・ボディにメイプル指板の組み合わせはヴォーカル・サポート系。同じJB-5でも、演奏する場面によってボディ材と指板材を変えていることがわかります。

同誌には、2019年10月号掲載時の写真とともに、JB-5の仕様も載っています。

項目

Moon JB-5(ベース・マガジン掲載の仕様)

ボディ

アルダー

ネック

メイプル

指板

エボニー

ピックアップ

OXALIS製シングルコイル

コントロール

ヴォリューム×2、トレブル、ミドル、ベース、ヴォリューム・バイパス・スイッチ

2021年8月公開のベース・マガジンのインタビューでは、TRIXの『RING』で使ったベースについて次のように答えています。

ベースは、ムーンのJB-5 Mitsuru Sutoh Modelで、レイク・プラシッド・ブルーのモデルですね。

── ベース・マガジン「INTERVIEW – 須藤満 [TRIX]」(2021年8月27日)

Moon Guitarsの須藤満モデル(SUTOH MODEL)の仕様

Moon Guitars公式の須藤満モデルのページには、JB-5 SUTOH MODELが3色(DLP/OT/SWH)、JJ-5 SUTOH MODELが2本(TR #1/#2)、PJ-5 SUTOH MODELが1本の計6本が掲載されています。紹介文には、ムーンのベースを「代々と常に」弾いてきた須藤満との「話し合いで生まれたニューモデルも今回発売」とあります。価格はいずれもオープンプライスです。

モデル

ピックアップ

コントロール

指板

ブリッジ

パーツ

JB-5 SUTOH MODEL DLP

H.Y.G JB5

2ボリューム+Bartolini XTCTプリアンプ(ベース/ミドル/トレブル)+ボリューム・バイパス・スイッチ

エボニー

GOTOH 404BO-5

クローム

JB-5 SUTOH MODEL OT

H.Y.G JB5

Bartolini XTCT+ボリューム・バイパス・スイッチ

—

GOTOH 404BO-5

—

JB-5 SUTOH MODEL SWH

MJB575

2ボリューム+Bartolini XTCTプリアンプ(ベース/ミドル/トレブル)+ボリューム・バイパス・スイッチ

エボニー

GOTOH 404BO-5

クローム

JJ-5 SUTOH MODEL TR #1 / #2

MJB575

2ボリューム+Bartolini XTCTプリアンプ(ベース/ミドル/トレブル)+ボリューム・バイパス・スイッチ

エボニー

GOTOH 404BO-5

ゴールド

PJ-5 SUTOH MODEL OT

U.S.A Kuwabara PJ-5

2ボリューム、1トーン(パッシブ)

ホンジュラス・ローズ

GOTOH 205B-5

クローム

仕様表のあるモデルはいずれもアルダー・ボディ、メイプル・ネックの21フレット、34インチ・スケール、指板R 400R、ペグはGOTOH GB-11です。JB-5 SUTOH MODEL OTは公式の仕様表に列がないため、特徴欄に書かれている項目だけを載せています(「—」は公式ページに記載なし)。カラーはディープ・レイク・プラシッド・ブルー(DLP)、スノー・ホワイト(SWH)、トランスペアレント・レッド(TR)、オーシャン・ターコイズ(OT)の4色で、ウレタン塗装です。

公式ページに書かれている須藤満モデルの特徴

  • ボリューム・バイパス・スイッチ:JB-5とJJ-5に搭載。公式は「須藤氏拘り」の装備で、「指弾きとスラップなどの音作りに欠かせないコントロール」と説明しています

  • 木製フィンガーレスト:「須藤モデルのトレードマーク」と紹介されています

  • ヒールレス加工と広げたカッタウェイ:ハイポジションを弾きやすくするための加工です

  • 「プラス1フレット」:公式は「ハイポジションでのアプローチに幅を持たせる」ためと説明しています

  • オイル漬け牛骨ナット(JJ-5 SUTOH MODEL TR #2のみブラスナット)

  • ブリッジ:JB-5とJJ-5はブラス製サドルのGOTOH 404BO-5

本人のJB-5と公式モデルでピックアップが違う

ベース・マガジンのプロフィールに仕様が載っている須藤満のJB-5は「OXALIS製シングルコイル」です。一方、2026年9月25日時点でMoon公式に掲載されている須藤満モデルはH.Y.G JB5(DLP・OT)とMJB575(SWH・JJ-5 TR)です。ベース・マガジン掲載の本人のJB-5と公式モデルでピックアップが違うので、中古で探すときは搭載ピックアップを個体ごとに確認しましょう。なお、公式ページにも「規格及び仕様は、予告なく変更する場合がございます」とあります。

2025年夏に須藤満が選んだパッシブのPJ-5

ラインナップの中でPJ-5 SUTOH MODEL OTだけは性格が違います。ピックアップはU.S.A Kuwabara PJ-5で、コントロールは2ボリューム・1トーンのパッシブ回路、指板はホンジュラス・ローズ、ブリッジはGOTOH 205B-5です。Moon公式は、「2025年 夏、氏は『楽曲に最もふさわしい音』を届けるために "PJ-5" という新たな選択をした」と紹介しています。

サブ楽器:フレットレス・6弦・エレアコ

ベース・マガジンのリストには、JB-5のほかに次の3本が載っています。

  • Moon JB-5 フレットレス

  • Moon MBC-6:6弦ベース(石橋楽器のスタッフブログでも「6弦ベース」と紹介されているモデル)。エフェクターの欄に「Roland/V-Bass(ベース・シンセサイザー。MBC-6に使用)」とあり、ベース・シンセと組み合わせて使っています

  • Athlete AX-5:エレアコ・ベース

アンプ:Hartke、Phil Jones Bass、GALLIEN-KRUEGER

ベース・マガジンに載っているアンプは3ブランド・6機種です。ヘッドはHartke HA5500とGALLIEN-KRUEGER MB-200、キャビネットはHartke 4.5XLとHyDrive 115。ほかに、Phil Jones BassのコンボアンプBriefcaseとDoubleFourがあります。どの現場でどの組み合わせを使うかまでは同誌に書かれていません。

エフェクター:マルチ、ベース・シンセ、ハーモナイザー

エフェクターは、BOSSのマルチ・エフェクターGT-1000とGT-6B、6弦のMBC-6に使うRoland V-Bass、AKAIのハーモナイザーUB-1 UniBass、ディレイ/テープ・エコー/ループマシンのE2 Head Rushが挙がっています。

GT-1000の使い方は、2021年のインタビューで具体的に語られています。TRIXの「シュプール」では全篇でベースを歪ませていて、その音は「ライヴで使っているボスのGT-1000というマルチ・エフェクターの設定をそのまま使っています」。自作曲「Big Time」のベース・ソロもGT-1000で、「原音の上にオクターヴの音が鳴るようにして、あとはディレイとリヴァーブがかかっていますね」とのことです。

レコーディングの音作り:DIのライン録り+アンプ・シミュレーター

同じインタビューでは、『RING』の録り方も具体的に説明しています。ベースは基本的にL.R.BaggsのDIを使ったライン録音で、「アコースティック・ギターの人がよく使うDIなんですが、その音がけっこう好きで」とのこと。コンプレッサーも録音時にこのDIで「少しだけ」かけています。

ミックスの前には録ったデータを受け取り、自宅でIK Multimediaのアンプ/キャビネット・シミュレーターのプラグインに通します。エンジニアには元のライン音とシミュレーターを通した音の2本を渡し、曲に応じて混ぜても片方だけを使ってもよい、と伝えているそうです。シミュレーターの使い方については、次のように話しています。

イメージ的には、1回レコーダーに入ったものをもう一回アンプに回すんだけど、鳴らすのはパワーアンプの部分だけでいいって発想。

── ベース・マガジン「INTERVIEW – 須藤満 [TRIX]」(2021年8月27日)

ライン音はあまり変えたくないので、アンプ・ヘッドのEQなどの特性はあまり加えず、「キャビのサイズ感やふくよかさが少し足されればいいな」という考え方です。

曲ごとに手元のピックアップ・バランスを変える

本人が「聴いてもわからないくらいのことだと思うんですが」と前置きしたうえで語っているのが、ベース本体の手元のセッティングを曲ごとに少しずつ変えていることです。

場面

手元のセッティング(本人発言)

ロック調の曲

ピックアップ・バランスを若干フロントに寄せる

スラップ

両ピックアップをレベル10で全部出す、または少しフロントに寄せる

速いパッセージ(「ドライヴドンキーSP」「キノコ」)

音の粒を出すため少しリア寄りのサウンドにする

本人は「これは今作に限らず」とも話していて、『RING』以外の作品でも続けている調整だということです。

須藤満モデルを手に入れるには

須藤満モデルはMoon公式に掲載されているモデルで、楽器店の新品在庫として販売されています。2026年9月25日にデジマートでMoonのベースをキーワード「須藤」「SUTOH」で検索し、モデル名に須藤満モデルと明記されたものを数えると、新品の掲載は10件、中古の掲載は3件でした。中古の件数が少ないため、この記事では相場の価格帯を載せていません。

中古の須藤満モデルを検討するときは、次の点を確認するのがおすすめです。

  • 搭載ピックアップ:ベース・マガジン掲載の本人のJB-5はOXALIS、2026年9月時点の公式モデルはH.Y.G JB5またはMJB575

  • ボリューム・バイパス・スイッチとBartolini XTCTプリアンプが正常に動くか(JB-5/JJ-5)

  • JB-5/JJ-5はBartolini XTCTプリアンプ搭載、PJ-5はパッシブ・コントロールという回路の違い

  • ネックの反り・フレットの減りなど、中古ベースで一般的なチェック項目

須藤満の使用機材に関するよくある質問

Q. 須藤満のシグネチャーモデルはありますか?

あります。Moon Guitars公式に「JB-5/JJ-5 SUTOH MODEL」のページがあり、JB-5 SUTOH MODEL(DLP/OT/SWH)、JJ-5 SUTOH MODEL TR #1 / #2、PJ-5 SUTOH MODEL OTが掲載されています。

Q. 須藤満のベースは4弦?5弦?

ベース・マガジンに挙がっている主要機材はJB-5(5弦)です。ほかに6弦のMoon MBC-6も使っています。

Q. 歪みやエフェクトは使いますか?

使います。TRIXの「シュプール」では全篇でBOSS GT-1000で歪ませていて、「Big Time」のベース・ソロではオクターヴ、ディレイ、リヴァーブをかけていると2021年のインタビューで語っています。6弦のMBC-6ではRoland V-Bassを組み合わせています。

Q. JB-5の2本はどう使い分けていますか?

ベース・マガジンのプロフィールでは、アルダー・ボディ/エボニー指板はフュージョン系、アッシュ・ボディ/メイプル指板はヴォーカル・サポート系です。

まとめ

  • 機材の軸はMoon JB-5(5弦)。アルダー/エボニーをフュージョン系、アッシュ/メイプルをヴォーカル・サポート系に使い分けている

  • Moon Guitarsから須藤満モデル(JB-5/JJ-5/PJ-5 SUTOH MODEL)が出ている。JB-5・JJ-5はBartolini XTCTとボリューム・バイパス・スイッチ、PJ-5はパッシブ

  • ピックアップは本人のJB-5(ベース・マガジン掲載)がOXALIS、2026年9月時点の公式モデルはH.Y.G JB5/MJB575

  • アンプはHartke、Phil Jones Bass、GALLIEN-KRUEGER。エフェクターはBOSS GT-1000/GT-6BのマルチやRoland V-Bassなど

  • 『RING』のレコーディングではL.R.BaggsのDIでライン録りし、IK Multimediaのシミュレーターを通した音と2本で渡す。ピックアップ・バランスは曲ごとに調整

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サウンドマニア編集部

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