
マーティ・フリードマンの使用ギター|KellyからMF-1へ【2026年版】
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マーティ・フリードマンの使用ギターは、時期によってメーカーが変わっています。ハワイに住んでいた頃に手に入れたJackson Kellyを、メガデス加入後の最初の2作の録音にも使い、1996年にはKellyをもとにした初のシグネチャーモデルがJacksonから出ました。PRSのシグネチャーを使った時期を経て、2017年にJacksonのシグネチャーモデル「MF-1」を発表。2025年3月にPremier Guitarが公開したツアー機材レポートでは、ひび割れた紫のミラー仕上げのPro Series MF-1がメインで、アンプはENGLのシグネチャーモデル「Marty Friedman "INFERNO" Signature E766」でした。
2025年8月29日には、Tech 21からシグネチャーのプリアンプ「Marty Friedman Signature SansAmp」も発売されています。本記事では、時期ごとの使用ギター、MF-1の3つのシリーズの仕様、アンプとエフェクター、購入時の確認ポイントを、Jackson公式のインタビューと製品情報、BARKSの対談、Premier GuitarとGuitar Worldの記事をもとに整理します。
マーティ・フリードマンとJackson:ハワイで買ったKellyからMF-1まで
所属事務所Moonのプロフィールによると、マーティ・フリードマンはCACOPHONYなどのバンド活動を経て1990年にMEGADETHに加入し、脱退後の2004年に活動拠点をロサンゼルスから東京へ移しました。
Jacksonとの付き合いは、エンドース契約より前にさかのぼります。2021年9月10日に公開されたJackson Japanのインタビューで本人は、ハワイに住んでいた頃、当時13万円ぐらいしたKellyを手に入れたと話しています。それまで弾いていたギターとは「勝負にならないぐらい違いました」と振り返り、攻撃的でハードな演奏にも耐える丈夫さを評価しています。
Jackson公式ブログ(2017年6月22日)によると、1990年代のメガデス在籍中にJacksonとエンドース契約を結び、自身のシグネチャーのKellyを手にしました。Jackson Japanのアーティストページは、このKellyのシグネチャーモデルの発売を1996年としています。その後、ソロ活動に軸足を移すなかで他のギターメーカーとも仕事をしましたが、2014年のソロアルバムの発売後にJacksonへ戻ったと同ブログは紹介しています。
Jacksonへの復帰は、MusicRadarが2016年11月16日に報じています。同記事は、2017年1月のNAMMで新しいシグネチャーモデルを発表する予定だと伝え、2016年まではPRSのシグネチャーモデルを弾いていたと書いています。Guitar.comのレビュー記事(2018年9月11日)も、PRSで3年間を過ごしたあと2017年にJacksonへ戻ったと紹介しています。
戻った理由について本人は、Jackson公式ブログで『Inferno』のツアー中に「全体としてもっとメタル向けの仕事道具になるギター」が必要だと気づいたと話しています。Guitar.comのインタビューでは、『Inferno』のツアーを終えたときJacksonに大きな計画があり、話し合いを重ねるなかでPRSよりもJacksonのほうが創造的に大きく貢献できると感じたと説明しています。
使用ギターの変遷:Kelly、Gibson、PRSを経てMF-1へ
出典に時期の記述があるギターを、年代順にまとめると次のとおりです。
時期 | ギター | 出典での位置づけ |
|---|---|---|
1985年頃〜2000年 | Jackson Kelly(1985年製の米国製、愛称「#2」) | ハワイ時代に購入。本人の話ではメガデス加入後の最初の2作もこの1本で録音。Guitar Playerの記事では2000年の脱退まで使用 |
1996年 | Jackson Kellyのシグネチャーモデル | 本人にとって初のシグネチャーモデル |
1990年代 | Gibson Les Paul Standard、Gibson SG(いずれもブラック) | ツアーでかなり使い、1990年代後半には録音でも多く使用 |
『Scenes』の制作時 | Fernandesのストラト・タイプ | 2作目のソロアルバムの制作に使用 |
2013年12月の発表〜 | PRSのシグネチャー(市販版はPRS SE Marty Friedman) | 『Inferno』の録音を通じて開発 |
2017年〜 | Jackson USA Signature Marty Friedman MF-1/X Series Signature Marty Friedman MF-1 | Jackson復帰後のシグネチャーモデル |
2021年〜 | Jackson Pro Series Signature Marty Friedman MF-1, Purple Mirror | 2025年3月の機材レポートでメインとして紹介 |
※Jackson Japanのインタビュー(2021年9月10日)とアーティストページ・特集ページ、Jackson公式ブログ(2017年6月22日・2021年2月2日)、Guitar Player(2024年8月15日)、Guitar World(2013年12月19日・2018年10月18日)、Guitar.com(2018年9月11日)、デジマート・マガジン(2017年10月3日)、Premier Guitar(2025年3月5日)の記事をもとに編集部が整理。時期は各記事の記述にもとづくもので、使用の開始・終了を網羅したものではありません。
Jackson Kelly(1985年製):ハワイで買い、メガデス加入時に黒へ塗り替えた1本
Guitar Playerは2024年8月15日、メガデスの『Rust In Peace』期のメインギターの1本だった1985年製の米国製Jackson KellyがReverbに出品されたと報じました。記事によると、全体が黒のこの個体は「#2」の愛称で呼ばれ、続く『Countdown To Extinction』でも使われ、メガデスでの1,000回を超える公演を経て、2000年のメガデス脱退とともに使用を終えています。
同記事が引用する、証明書に記された本人のコメントでは、これは初めて所有した米国製のJacksonで、1985年頃、バンドHawaiiに在籍していたときにハワイで購入したものです。もとは黒と白のタイガーストライプのグラフィックで、ハムバッカー2基とトーンポット2つを備えていましたが、メガデス加入時に黒に塗り直し、ハムバッカー1基とボリュームポットに改造したと説明されています。
このギターを使った作品の挙げ方は、出典によって異なります。Jackson Japanのインタビューで本人は、「ハワイ」のアルバム、最初のソロアルバム、メガデスに入って最初の2枚を同じギターで録音したと話しています。一方、Guitar Playerの記事は、Cacophonyの2作、最初のソロ2作、メガデスの2作で使われたと紹介しています。
Gibson・Fernandes:1990年代のツアーと録音で使ったギター
Guitar World(2018年10月18日)は、Reverbに開設された「Official Marty Friedman Reverb Shop」の出品物を紹介しています。そのなかにはブラックのGibson Les Paul StandardとGibson SGがあり、プロデューサーのダン・ハフとメガデスのアルバム2作を録音した際に同氏のギブソンを何本か弾いたあとに購入したものと説明されています。本人は「ツアーでかなり使った。1990年代後半にはこれで多くの録音もした」とコメントしています。
同じ出品物には、2作目のソロアルバム『Scenes』の制作に使ったFernandesのストラト・タイプのクローンもありました。本人はオリジナルのFernandesについて、それまで弾いたどのギターとも違う音で、ガラスのように澄んだクリーンな音色だったと振り返っています。
PRS:『Inferno』の録音を通じて開発したシグネチャー
Guitar Worldは2013年12月19日、PRSからSE Marty Friedmanが発表されたと報じました。本人が選んだスター・インレイを入れたブラックのシングルカットで、同記事によるとベベル加工のメイプルトップにマホガニーバック、25インチスケール、22フレットのマホガニーネックにローズウッド指板という構成です。ピックアップはSEのハムバッカー2基で、各ピックアップにボリュームとトーンがあり、3ウェイのトグルスイッチで切り替えます。本人は同記事で、このモデルは『Inferno』の録音を通じて開発したとコメントしています。
本人が使っていた個体は、市販のSEとはピックアップが異なります。2014年8月5日に公開されたBARKSの高崎晃との対談で本人は、PRSで作ってもらったのはレギュラーモデルをベースにしたオリジナルモデルで、ピックアップはEMGだと話しています。そのEMGについては「パッシヴっぽく見えるけど、アクティヴなんです」と説明し、レスポールとマーシャルを組み合わせたような自然な音がすると評価しています。ボディのある位置にもとは付いていたボリュームノブを、弾き方の邪魔になるので外してもらったとも話しています。
Jackson MF-1:Kellyとは別物として開発したシングルカット
2017年に発表されたMF-1は、JacksonのMonarkhと呼ばれるシングルカットのボディ形状です。Guitar.comのインタビューで本人は、Kellyを懐かしんで同じことを繰り返すつもりはなく、Kellyと張り合うのではなくまったく別のものを作りながら、改善できるところは改善したかったと話しています。レスポール型の形については、ケースに入っているとありふれて見えても、構えるとどんな人にも似合うと説明しています。
ピックアップは、EMGと共同で開発したパッシブのMFシグネチャーです。本人はGuitar.comで、電池で動くピックアップは残量によって音の良いところが変わるのでパッシブは必須だったと説明しています。EMGのアクティブのヘヴィな音に匹敵しながら人間らしい温かみもあるパッシブを目指してEMGと何度もやり取りし、そのプロトタイプを2017年のアルバム『Wall Of Sound』全体で使ったと話しています。
Pro Series MF-1 Purple Mirror:ひび割れたミラー仕上げの製作に約1年
Pro Series Signature Marty Friedman MF-1, Purple Mirrorは、Jackson公式ブログによると2021年2月2日に正式発表され、ギター・マガジンWEBによると国内では2021年5月12日に販売が始まりました。ブラックのMF-1と同じMonarkhのボディに、ひび割れた紫のミラーをトップに配したモデルです。
Jackson公式ブログで本人は、プロトタイプをツアーに持ち出し、毎晩手荒く扱ってもチューニングが狂わなかったと話し、アルバム『Tokyo Jukebox 3』のフォトセッションでもこのモデルを使ったと紹介しています。Jackson Japanのインタビューでは、プロトタイプを何度も作ってもらって音のやり取りを繰り返したこと、ジャクソンがこの見た目を作るために法律上のルールや音への影響などを調べ、1年ぐらい時間をかけて作ってくれたことを話しています。
2025年の動き:ツアーの機材レポートとシグネチャーSansAmp
Premier Guitarは2025年3月5日、「Drama」ツアーの機材を紹介する「Rig Rundown」を公開しました。メインはPro Series MF-1(パープルミラー)で、予備としてX Series Signature Marty Friedman MF-1が用意されていました。ギターにはシグネチャーのパッシブピックアップEMG MFが載り、弦はD'Addario NYXLの.010〜.046、ピックはDunlop製と紹介されています。エフェクターの切り替えは、ギターテクのアラン・ソーサが公演中に舞台裏で手動で行っています。
2025年8月29日には、Tech 21からMarty Friedman Signature SansAmpが発売されました。ギター・マガジンWEBとTech 21公式サイトによると、本人のクリーン、ドライブ、リードの3つの音色をプリセットとして備え、3つのプリセットをすぐに呼び出せるパフォーマンス・モードと、最大128個のプリセットを保存できるスタジオ・モードがあります。コントロールはリバーブ、3バンドのアクティブEQ、ドライブ、レベル、ミッドレンジを中心に音色を変えるフィルター、ゲート。プリアンプとしてパワーアンプとキャビネットにつなぐほか、PAに直接送るダイレクトボックスとしても使えます。なお、このペダルは2025年3月の機材レポートには登場していません。
MF-1の3シリーズ:USA・Pro・Xの仕様の違い
MF-1は、米国製のUSA、パープルミラーのPro Series、価格を抑えたX Seriesの3つのシリーズで展開されてきました。Jackson公式サイトに掲載された仕様は次のとおりです。
項目 | USA Signature Marty Friedman MF-1 | Pro Series Signature Marty Friedman MF-1, Purple Mirror | X Series Signature Marty Friedman MF-1 |
|---|---|---|---|
ボディ | マホガニー+3/4インチのメイプルトップ | マホガニー(ひび割れたミラー・トップ) | マホガニー+3/4インチのメイプルトップ |
ネック | 1ピース・マホガニーのセットネック(グラファイト補強、スカーフジョイント) | マホガニーのセットネック(グラファイト補強、スカーフジョイント) | 1ピース・マホガニーのセットネック(グラファイト補強、スカーフジョイント) |
指板 | ローズウッド、12インチ・ラジアス、マザー・オブ・パールのブロック・インレイ | エボニー、12インチ・ラジアス、パーロイドのブロック・インレイ | ローレル、12インチ・ラジアス、パーロイドのブロック・インレイ |
スケール/フレット | 24.75インチ/22フレット | 24.75インチ/22フレット | 24.75インチ/22フレット |
ピックアップ | EMG MF Signature×2 | EMG MF Signature×2(パッシブ) | EMG MF Signature×2 |
ブリッジ | TonePros製チューン・オー・マチック・タイプ+Gotoh製ストップテイルピース | Jackson製TOMタイプ+アンカー・テイルピース | Jackson製TOMタイプ+アンカー・テイルピース |
ペグ | Schaller製ロック式 | Jackson製ダイキャスト・ロック式 | Jackson製ダイキャスト・ロック式 |
コントロール | 2ボリューム、2トーン、3ウェイ・トグル | 2ボリューム、2トーン、3ウェイ・トグル | 2ボリューム、2トーン、3ウェイ・トグル |
ヘッド | リバースの3対3(AT-1) | リバースの3対3(AT-1、ブラック) | リバースの3対3(AT-1) |
カラー | Gloss Black with White Bevels | Purple Mirror(白/アバロン/白の3プライ・バインディング) | Gloss Black with White Bevels |
米国公式サイトの価格 | 4,999.99ドル | 1,699.99ドル | 849.99ドル |
※Jackson米国公式サイトの各製品ページ(2026年9月29日確認)、Jackson Japanの製品ページと特集ページをもとに編集部が整理。X Seriesは米国公式サイトの「Laurel Fingerboard」の製品ページの記載です。価格は米国公式サイトの表示価格です。確認日には、USAは売り切れ(Sold out)の表示でした。
Pro Series MF-1 Purple Mirrorは、Jackson Japanの製品ページでは242,000円(税込)と表示されています(2026年9月29日確認)。24.75インチのスケールについて、Jackson米国公式サイトは、25.5インチより弦の張力が低く、チョーキングやビブラートがしやすくなると説明しています。
X Seriesは、資料によって木材の記載が異なります。2017年10月3日のデジマート・マガジンの新製品記事ではボディがナトーバック+3/4インチのメイプルトップ、指板がローズウッドで、国内価格は145,000円(税別)でした。Guitar.comのレビュー(2018年)もボディをナトー、指板をローズウッドとし、インドネシア製と紹介しています。一方、Jackson米国公式サイトの製品ページ(2026年9月29日確認)はボディ材をマホガニー、指板材をローレルと表示しています(同じページの説明文にはローズウッドの記載も残っています)。中古で探すときは、個体の商品説明で指板材とボディ材を確認しましょう。
EMG MF Set:単体で売られているシグネチャーピックアップ
MF-1に載っているピックアップは、EMGから「MF Set」として単体でも販売されています。EMG公式サイトの製品ページでは、EMGの創業者で社長のロブ・ターナーがマーティのために新たに開発したパッシブのシグネチャーセットと紹介され、マグネットはアルニコ5です。弦間ピッチはチューン・オー・マチック用(49mm)とトレモロ用(52mm)から選べ、価格は249ドルと表示されています(2026年9月29日確認)。同ページには、これが自分の音だという本人のコメントも載っています。
旧モデル・中古の手がかり:Kellyシグネチャー、PRS SE、初期のX Series
MF-1以前のシグネチャーモデルと、仕様の記載が資料で異なるモデルをまとめます。
モデル | 時期 | 出典の記述 |
|---|---|---|
Jackson Kellyのシグネチャーモデル | 1996年 | Jackson Japanのアーティストページに発売年の記載。仕様・型番の記載なし |
PRS SE Marty Friedman | 2013年12月に発表 | メイプルトップ/マホガニーバック、25インチ、22フレット、ローズウッド指板にスター・インレイ、SEハムバッカー2基 |
Jackson X Series Signature Marty Friedman MF-1(2017年の国内発売時) | 2017年 | ナトーバック+3/4インチのメイプルトップ、ローズウッド指板、国内価格145,000円(税別) |
※Jackson Japanのアーティストページ、Guitar World(2013年12月19日)、デジマート・マガジン(2017年10月3日)をもとに編集部が整理。Kellyのシグネチャーモデルは、同ページに仕様・型番の記載がありません。
PRS SE Marty Friedmanは、本人が2014年に使っていた個体とはピックアップが異なります。市販のSEはSEハムバッカー、本人の個体はEMGです。Jackson Kellyのシグネチャーモデルは、Jackson Japanのアーティストページに型番や仕様の記載がないため、中古で検討するときは販売店に仕様と来歴を確かめましょう。
アンプ・エフェクター:2025年のツアーはENGLのシグネチャーとシンプルなボード
Premier Guitarの2025年3月の機材レポートで紹介されたアンプとエフェクターは次のとおりです。ボードはテクのアラン・ソーサが本人の要望にもとづいて組んだもので、公演中はソーサが舞台裏で操作しています。設定や使い方は夜ごとに変わることがあり、終演後に2人で何がうまくいったかを決めていると紹介されています。
機材 | 役割 | レポートでの使われ方 |
|---|---|---|
ENGL Marty Friedman "INFERNO" Signature E766 | アンプヘッド(100W) | 本人がENGLと作ったシグネチャーアンプ |
Revv G8 | ノイズゲート | 信号の最初に接続。テックが「最も重要なペダル」と呼び、公演中ずっと設定を調整 |
MXR M87 Bass Compressor | コンプレッサー | クリーントーン用 |
Maxon AF-9 Auto Filter | オートフィルター | ─ |
MXR Analog Chorus | コーラス | ─ |
MXR Phase 90 | フェイザー | ─ |
Ibanez Tube Screamer | オーバードライブ | ─ |
Boss DD-500 | ディレイ | ─ |
Shure GLXD6+ | ワイヤレス | ギターからボードへの接続 |
Boss ES-8 | スイッチングシステム | テックの操作を簡単にするために使用 |
※Premier Guitar「Marty Friedman Rig Rundown」(2025年3月5日)をもとに編集部が整理。「─」はレポートに具体的な使い方の記載がない項目です。Tube Screamerは型番の記載がありません。
ENGL Marty Friedman "INFERNO" Signature E766:スティーヴ・モーズのモデルから削ぎ落とした100W
Premier Guitarによると、本人の説明では、E766はENGLのスティーヴ・モーズのシグネチャーアンプを出発点に、本人が使わない要素を削ったモデルです。同記事は、その結果、価格を抑えながらも強力なアンプになったと紹介しています。ENGL公式サイトの製品ページでは、100Wのオール真空管のアンプヘッドで、本文では2チャンネルそれぞれに3バンドEQと切り替え式のゲインブーストを備えると説明し、機能一覧ではClean、Crunch、Soft Lead、Heavy Leadの4チャンネルと記載しています。真空管バッファー付きのエフェクトループとノイズゲートも備え、対応するフットスイッチとしてZ4とZ9が挙げられています。
時期ごとのアンプ:1990年代のCrateから2014年のENGLまで
Guitar World(2018年10月18日)によると、Reverbの出品物にはCrateのアンプとハーフスタックが含まれ、1993年から1999年までのメガデスのツアーと録音で使われたと紹介されています。本人も「1993年頃からこの10年の終わりまで、ツアーで弾いていたのはこのキャビネットとアンプだ」とコメントしています。同じ出品物には、1990年代の多くの録音で使ったTech 21のTrademark 60もありました。
2014年のBARKSの対談では、ライブでENGLを使っていると話し、PRSに載せたEMGとの相性の良さを挙げています。このときはアンプの歪みを生かし、エフェクターはヨーロッパ・ツアーで1曲だけBOSSのオクターバーを使った以外は使っていないと話していました。このときのライブではクリーンの音色がなく、チャンネルを切り替える必要がなくなったため、ENGLのフットスイッチも置かなくなったと話しています。音作りはテクニシャンに任せていて、「餅は餅屋」だと話しています。
マーティ・フリードマンのシグネチャーモデルの価格と入手方法
新品:メーカー公式の価格で確認
新品の価格は、メーカー公式の表示で確認できます。Pro Series MF-1 Purple Mirrorは、Jackson Japanの製品ページで242,000円(税込)です。Jackson米国公式サイトでは、USA MF-1が4,999.99ドル、Pro Series MF-1 Purple Mirrorが1,699.99ドル、X Series MF-1が849.99ドルと表示されています。2026年9月29日の確認時点では、USA MF-1は売り切れの表示でした。同じ日のデジマートには、Pro Series MF-1 Purple Mirrorの新品が3件、X Series MF-1の新品が1件掲載されていました。
中古:相場レンジは掲載していません
2026年9月29日にデジマートとReverbで検索したところ、MF-1の中古はReverbのPro Series MF-1 Purple Mirrorが8件、X SeriesとUSAはデジマートとReverbを合わせてそれぞれ3件でした。いずれもシリーズごとの件数が少ないため、本記事では実測にもとづく中古相場レンジを掲載していません。中古を検討するときは、次の点を確認しながら個体ごとに判断してください。
シリーズ(USA/Pro/X)。ブリッジ(USAはTonePros+Gotoh、Pro・XはJackson製)とペグ(USAはSchaller、Pro・XはJackson製)が見分ける手がかりになります
X Seriesは指板材とボディ材。資料によってローズウッドとローレル、ナトーとマホガニーの記載があります
ピックアップがEMG MFのままか、交換されていないか
Purple Mirrorはミラー・トップの割れ模様の状態と、バインディングの欠け
セットネックの接合部とネックの状態、フレットの残り
ケースなどの付属品の有無(USAは公式サイトでハードシェルケース付属と記載)
よくある質問
マーティ・フリードマンのメインギターは何ですか?
2025年3月のPremier Guitarの機材レポートでは、Jackson Pro Series MF-1(パープルミラー)がメインで、予備としてX Series Signature Marty Friedman MF-1が用意されていました。どちらもシグネチャーのパッシブピックアップEMG MFを搭載しています。
メガデス時代はどのギターを使っていましたか?
Guitar Player(2024年8月15日)によると、『Rust In Peace』期のメインギターの1本は1985年製の米国製Jackson Kellyで、『Countdown To Extinction』でも使われ、2000年の脱退まで使われました。本人もJackson Japanのインタビューで、メガデスに入って最初の2枚は同じJacksonで録音したと話しています。Guitar World(2018年10月18日)が伝える本人のコメントでは、GibsonのLes Paul StandardとSGもツアーでかなり使い、1990年代後半には録音でも多く使ったとしています。
MF-1のピックアップはアクティブですか?
パッシブです。Jackson公式サイトのPro Series MF-1の製品情報はピックアップをパッシブのEMG MF Signatureとしており、EMG公式サイトもMF Setをパッシブのシグネチャーセットと紹介しています。本人はGuitar.comのインタビューで、電池で動くピックアップは残量によって音が変わるため、パッシブは必須だったと説明しています。なお、PRS期の2014年の対談では、当時のEMGを「パッシヴっぽく見えるけど、アクティヴ」と話していました。
マーティ・フリードマンのアンプは何ですか?
2025年3月のPremier Guitarの機材レポートでは、ENGLのシグネチャーアンプ「Marty Friedman "INFERNO" Signature E766」を使っていました。2014年のBARKSの対談でもライブではENGLを使っていると話しています。1993年から1999年までのメガデスのツアーと録音ではCrateのアンプを使っていたと、Guitar World(2018年10月18日)が本人のコメントとともに紹介しています。
まとめ:マーティ・フリードマンの使用ギターはKellyからMF-1へ
マーティ・フリードマンがハワイで手に入れた1985年製のJackson Kellyは、メガデス時代まで使われ、1996年にはKellyのシグネチャーモデルが出ました。1990年代にはGibsonやFernandesも使い、2013年12月に発表されたPRSのシグネチャーの時期を経て、2017年にJacksonへ戻ってMF-1を発表しています。2025年3月の機材レポートでは、パッシブのEMG MFを載せたPro Series MF-1(パープルミラー)とENGLのE766が中心でした。
MF-1はUSA、Pro、Xの3シリーズで、シリーズによってブリッジ、ペグ、指板材が異なり、X Seriesは資料によって木材の記載が違います。2026年9月29日の確認時点で、Jackson米国公式サイトではUSA MF-1が売り切れの表示でした。新品はJackson Japanの製品ページで価格を確かめたうえで販売店の在庫を探し、中古はシリーズと仕様を確かめながら個体ごとに判断することになります。
サウンドマニア編集部
楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選びや、メンテナンス・演奏に関する実用的な情報をわかりやすくお届けします。


