SOUNDMANIA
川井郁子の使用バイオリン|1715年製ストラディヴァリウスと代わりのバイオリン3選

川井郁子の使用バイオリン|1715年製ストラディヴァリウスと代わりのバイオリン3選

投稿日: 更新日:

サウンドマニア編集部/楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選…

川井郁子が長く使っているのが、大阪芸術大学が所蔵する1715年製の「ストラディヴァリウス」です。

この記事では、このバイオリンの種類・特徴と、値段や手に入れ方について分かっていること、代わりに新品を探せるストラディヴァリウスのモデルのバイオリン3つを紹介します。

川井郁子のバイオリン「ストラディヴァリウス」とは

公式プロフィールに書かれた1715年製のバイオリン

川井郁子の公式サイトのプロフィールには、「使用楽器:ストラディヴァリウス(1715年製 大阪芸術大学所蔵)」と書かれています。大阪芸術大学の記事によると、ストラディバリウスは、イタリアのクレモナに住む楽器職人アントニオ・ストラディバリが作った楽器の総称です。

ソニーミュージックが2021年8月30日に出したアルバムのお知らせにも、同じ書き方で使用楽器が書かれています。2019年3月の国際交流基金の公演ページにも、「使用楽器はストラディヴァリウス(1715年製作、大阪芸術大学所蔵)。」と書かれています。

楽器

製作年

川井郁子との関係(誰がどう紹介しているか)

ストラディヴァリウス

1715年製

公式プロフィールで「使用楽器」、持ち主は「大阪芸術大学所蔵」。大阪芸術大学の記事(2021年6月11日)では「川井郁子先生が使用するストラディバリウス」

※川井郁子の公式サイト、ソニーミュージック、国際交流基金、大阪芸術大学の公式ページをもとに編集部がまとめました。

公式プロフィールや大学の記事に、このバイオリンの愛称(名器に付けられる呼び名)は書かれていません。

出典:川井郁子 公式サイト「プロフィール」/大阪芸術大学「作品が生まれる舞台裏を見に行こう【ヴァイオリニスト 川井郁子】」(2021年6月11日)/ソニーミュージック「川井郁子4年ぶり待望のニューアルバム「ALWAYS~名曲物語~」9月8日発売!」(2021年8月30日)/国際交流基金「川井郁子・望月ゆうさく(Mochi)・"Pretty Guardian Sailor Moon" The Super Live 全米桜祭りオープニング公演等へ出演」

持ち主は大阪芸術大学

公式プロフィールは、このバイオリンを「大阪芸術大学所蔵」と書いています。英語のプロフィールでは「affiliated with Osaka University of Arts」です。

大阪芸術大学の公式サイトの記事(2021年6月11日)も、「川井郁子先生が使用するストラディバリウスは、大阪芸大所蔵のもの。」と紹介しています。川井郁子は、大阪芸術大学の教授です。

出典:川井郁子 公式サイト「プロフィール」/川井郁子 公式サイト「Profile : English」/大阪芸術大学「作品が生まれる舞台裏を見に行こう【ヴァイオリニスト 川井郁子】」(2021年6月11日)

2挺を弾き比べて選んだバイオリン

大阪芸術大学の記事によると、大学がバイオリンを買うときに、川井郁子が2挺を弾き比べて選んだそうです。本人は「そこで弾き比べをして選んだのが、ストラディバリウスだったんです」と話しています。

JFNのラジオ番組のページ(2025年7月13日)では、「ストラディヴァリウスは手強いと有名なので、弾きづらい方だろうと思って そちらを選んだら、ストラディヴァリウスでした。」と話しています。大学がいつ買ったかは、どちらのページにも書かれていません。

出典:大阪芸術大学「作品が生まれる舞台裏を見に行こう【ヴァイオリニスト 川井郁子】」(2021年6月11日)/JFN「第67回 川井郁子さん①|ブルボンpresents Shining Star」(2025年7月13日)

川井郁子が話すストラディヴァリウスの音は「シルクのよう」

慣れるまでに半年ほどかかったバイオリン

アイデアニュースのインタビュー(2018年5月3日)で、何年ぐらい使っているかを聞かれて、川井郁子は「もう10年ぐらいですね。」と答えています。

使い始めのころについては、「すぐに楽器本来の音色は出てくれなくて。手ごわかったですね。」と話しています。慣れるまでには「私もそのぐらいかかりました」と、半年ほどかかったそうです。

出典:アイデアニュース「川井郁子、「第12回 ストラディヴァリウス・サミット・コンサート 2018」の魅力を語る(上)」(2018年5月3日)

本人が話すストラディヴァリウスの音

大阪芸術大学の記事で、川井郁子は「まず音の肌触りが違います。」と話しています。「倍音が伸びるというか、遠くまで飛んでいくような感覚がします。」とも話しています。

アイデアニュースのインタビューでは、音色を「シルクのようで、きらびやかでいて、滑らかな音色なんです。」と話しています。今では「私の声、分身みたいな存在になってきた」とも話しています。

出典:大阪芸術大学「作品が生まれる舞台裏を見に行こう【ヴァイオリニスト 川井郁子】」(2021年6月11日)/アイデアニュース「川井郁子、「第12回 ストラディヴァリウス・サミット・コンサート 2018」の魅力を語る(上)」(2018年5月3日)

アルバム「ALWAYS~名曲物語~」は「銘器ストラディバリウスで奏でる名曲集」

ソニーミュージックは、2021年9月8日発売のアルバム「ALWAYS~名曲物語~」を、「ヴァイオリンの女神が銘器ストラディバリウスで奏でる名曲集。」と紹介しています。

出典:ソニーミュージック「川井郁子4年ぶり待望のニューアルバム「ALWAYS~名曲物語~」9月8日発売!」(2021年8月30日)

ストラディヴァリウスの値段は公式プロフィールに書かれていない

川井郁子が使うストラディヴァリウスの値段は、公式プロフィールにも、大阪芸術大学の記事にも書かれていません。

弦楽器店のチャキは、アントニオ・ストラディヴァリの楽器などについて、「余程の問題がある個体を除けば販売価格相場は最低で億単位から」と紹介しています。これは川井郁子のバイオリンの値段ではありません。

楽器の通販サイトのデジマートで、2026年10月15日にバイオリンのカテゴリで「ストラディバリ」と検索したところ、出てきたのは新品の楽器や、1994年製の中古の楽器でした。ストラディヴァリ本人が作ったバイオリンは見つかりませんでした。

出典:チャキ弦楽器「イタリアのオールド・ヴァイオリン」/デジマートの検索結果(バイオリン「ストラディバリ」)

ストラディヴァリウスを弾きたいなら財団の貸与を知っておこう

川井郁子のバイオリンは、本人ではなく大学が所蔵する楽器です。ストラディヴァリウスのような名器は、財団が持っていて、演奏家に貸し出していることもあります。

笹川音楽財団は、アントニオ・ストラディバリやグァルネリが作った「最高峰の弦楽器」を、「一流の演奏家や有望な若手演奏家に無償で貸与する」事業をしています。サントリー芸術財団も、「世界的名器の楽器貸与事業」をしていて、1727年製のストラディヴァリのバイオリンを持っています。

笹川音楽財団が貸し出す相手は、一流の演奏家や有望な若手演奏家です。将来プロの演奏家をめざすなら、こうした仕組みがあることを知っておきましょう。

出典:笹川音楽財団「ジュピター|保有楽器」/サントリー芸術財団「楽器貸与事業」

川井郁子のバイオリンの代わりに探せるストラディヴァリウスモデルのバイオリン3選

本物のストラディヴァリウスは、デジマートの検索でも見つからなかったため、ストラディヴァリウスの型(形)をもとに作られた、新品のバイオリンを3つ紹介します。どれも川井郁子のモデルではなく、音が同じとは限りません。

バイオリン

種類

特徴

値段(税込)

手に入れ方

ヤマハ YVN500S

ヤマハのバイオリン

ストラディバリウスの形状がもと、オイルニスアンティーク仕上げ

2,002,000円(希望小売価格)

ヤマハ公式サイトに生産完了の表示はない

ピエール・マルセル #Ⅵ,Strad1716Model

ベルギー製のバイオリン

型番に「Strad1716Model」とある

528,000円(島村楽器の販売価格)

島村楽器のグランフロント大阪店が紹介

アースミュージック(ARS MUSIC) 026AS/Strad SET II

アースミュージックのバイオリンのセット

ストラディヴァリウスの型を採用、島村楽器の「当社限定モデル」

140,000円(島村楽器の販売価格)

島村楽器の店舗で扱っている

※ヤマハ公式サイトと、島村楽器の店舗ページをもとに編集部がまとめました。

1. ヤマハ YVN500S

  • 種類:ヤマハのバイオリンです。

  • 特徴:ヤマハは「ストラディバリウスの形状をベースに」作ったと紹介しています。仕様表のボディタイプも「ストラディバリウスタイプ」です。表板はスプルース、裏板・側板はメイプル、指板はエボニーで、オイルニスアンティーク仕上げです。

  • 値段:希望小売価格は2,002,000円(税込)です。3本の中でいちばん高いモデルです。

  • 手に入れ方:ヤマハ公式サイトに生産完了の表示はありません。新品を楽器店で探してみましょう。

出典:YVN500S(ヤマハ公式サイト)/YVN500S 仕様(ヤマハ公式サイト)

2. ピエール・マルセル #Ⅵ,Strad1716Model

  • 種類:ベルギー製のバイオリンです。

  • 特徴:型番に「Strad1716Model」とあります。島村楽器は「新作ながら、オールド楽器のような深く柔らかい音色が出ます。」と紹介しています。

  • 値段:島村楽器グランフロント大阪店のページでは、528,000円(税込)です。

  • 手に入れ方:島村楽器の店舗ページで紹介されている楽器です。在庫があるかは、お店に問い合わせてみましょう。

出典:島村楽器 グランフロント大阪店「ヴァイオリン・ヴィオラ/ヴァイオリン弓 展示ラインナップご紹介」

3. アースミュージック(ARS MUSIC) 026AS/Strad SET II

  • 種類:チェコで設立されたアースミュージック社のバイオリンのセットです。

  • 特徴:島村楽器は「ストラディヴァリウスの型を採用しています」と紹介しています。島村楽器の「当社限定モデル」で、音は「深みのある柔らかい音色」と紹介されています。

  • 値段:島村楽器の店舗ページでは、140,000円(税込)です。3本の中でいちばん手ごろです。弓やケースなどとセットになっています。

  • 手に入れ方:島村楽器の店舗で探してみましょう。弓・ケース・肩当て・松脂とのセットですが、お店のページによって細かい書き方が違うので、買う前に確かめてください。

出典:島村楽器 イオンレイクタウン店「【弦楽器】バイオリンを選ぶなら、島村楽器イオンレイクタウン店へご相談ください♪」/島村楽器 ダイナシティ小田原店「【弦楽器】バイオリン|展示ラインナップのご紹介」

川井郁子のバイオリンについてよくある質問

川井郁子のバイオリンは何?

公式プロフィールによると、1715年製のストラディヴァリウスです。大阪芸術大学が所蔵する楽器です。

川井郁子のストラディヴァリウスは本人のもの?

公式プロフィールは「大阪芸術大学所蔵」と書いています。大阪芸術大学の記事も「大阪芸大所蔵のもの」と紹介しています。アイデアニュースのインタビュー(2018年5月3日)では、聞き手が「大阪芸大から貸与されている」と話しています。

いつから使っている?

アイデアニュースのインタビュー(2018年5月3日)で、本人は「もう10年ぐらいですね。」と話しています。使い始めた年は書かれていません。

川井郁子のストラディヴァリウスに愛称はある?

この記事で確かめた公式プロフィールと大阪芸術大学の記事には、愛称は書かれていません。

川井郁子の弓や弦は?

この記事で確かめた公式プロフィール、大阪芸術大学の記事、アイデアニュースのインタビューには、弓や弦の銘柄は書かれていません。

代わりのバイオリンを手ごろに買うなら?

この記事で紹介した3本の中では、アースミュージックの026AS/Strad SET IIが140,000円(税込、島村楽器の販売価格)でいちばん手ごろです。ストラディヴァリウスの型を採用したモデルですが、川井郁子のモデルではありません。

まとめ|川井郁子のバイオリンは大阪芸術大学所蔵の1715年製ストラディヴァリウス

川井郁子の公式プロフィールに書かれている使用楽器は、大阪芸術大学が所蔵する1715年製のストラディヴァリウスです。大学がバイオリンを買うときに、本人が2挺を弾き比べて選んだそうです。本人は、その音を「シルクのよう」と話しています。値段は公式プロフィールや大学の記事には書かれておらず、デジマートでもストラディヴァリ本人が作ったバイオリンは見つかりませんでした(2026年10月15日時点)。代わりにストラディヴァリウスの型のバイオリンを探すなら、高いモデルならヤマハのYVN500S、中くらいならピエール・マルセルの#Ⅵ,Strad1716Model、手ごろさならアースミュージックの026AS/Strad SET IIが選ぶ目安です。

※本記事は特定のメーカー・販売店・買取業者との広告提携に基づくものではありません。

サウンドマニア編集部

楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選びや、メンテナンス・演奏に関する実用的な情報をわかりやすくお届けします。

アーティストの記事

新着記事