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亀田誠治

亀田誠治の使用ベース|66年製JBとヤマハBB【2026年版】

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亀田誠治のベースは、レコーディングでは20歳で手に入れた1966年製Fender Jazz Bass、ライブでは主に亀田仕様のヤマハBBという使い分けです。本人が2021年のインタビューでそう語っています。この記事では、ヤマハ公式サイトのインタビューや製品ページ、専門誌系メディアの記事などをもとに、ベース・アンプ・エフェクターを整理しました。

亀田誠治の使用機材一覧

公開されている情報で使用が確認できる機材は次のとおりです。

種別

機材

位置づけ

情報源

ベース

Fender Jazz Bass(1966年製)

本人が「本妻」と呼ぶ愛機。2021年時点でレコーディングに使用

ヤマハ公式インタビュー、GOETHE

ベース

YAMAHA BB2024SK

シグネイチャーモデル。東京事変のツアーでメイン器として使用

ヤマハ公式製品ページ、デジマート・マガジン

ベース

YAMAHA BB2000(フレットレス改造)

高校1年で購入した初めてのBB

ヤマハ公式インタビュー

ベース

YAMAHA BBP34 カメダカスタム Proto3.1

2020年から開発していた試作機

GOETHE

アンプ

Ampeg

ツマミは常にフラット

ヤマハ公式インタビュー

エフェクター

Roger Mayer VOODOO-BASS

長年愛用している歪み

ヤマハ公式インタビュー、デジマート・マガジン

亀田誠治のプロフィール

亀田誠治は1964年、ニューヨーク生まれ。翌1965年に日本へ帰国しています(出典:亀田誠治オフィシャルサイト「Profile」)。1989年にアレンジャー・プロデューサー、ベースプレーヤーとして活動を始め、椎名林檎、平井堅、スピッツ、GLAY、いきものがかり、JUJUなど数多くのアーティストのプロデュースやアレンジを手がけてきました。

同プロフィールによれば、2004年夏に椎名林檎らと東京事変を結成し、2005年からはap bank fesにBank Bandのベーシストとして参加しています。日本レコード大賞の編曲賞は、2007年の第49回と2015年の第57回の2回受賞しました。2021年のGOETHEのプロフィールでは、2019年から日比谷音楽祭の実行委員長を務めていると紹介されています。

1966年製Fender Jazz Bass──「本妻」と呼ぶレコーディングの主役

20歳で出会い、24回払いで手に入れた1本

亀田が「本妻」と呼ぶのが、1966年製のFender Jazz Bassです。ヤマハ公式サイトのインタビューで、本人は20歳の頃にこのベースを買ったと語っています(出典:ヤマハ公式「Seiji Kameda」インタビュー)。オフィシャルサイトの年表でも、1984年に「女房役のフェンダージャズベ」に出会ったと記されています。

GOETHEの記事によれば、出会いの場所は渋谷の楽器店で、中古で36万円でした。学生が現金で払える額ではなく、父親を説得して2年間24回払いのローンを組んだといいます(出典:GOETHE, 2021年3月13日)。同記事の写真説明によれば、ボディもヘッドもホワイトの塗装がはがれるほど弾き込まれており、弦高はネックの指板ぎりぎりまで下げて調整されています。

深く関わった作品の演奏はこの1本

同じGOETHEの記事で、亀田は椎名林檎やDo As Infinityのアルバム、平井堅「瞳をとじて」、JUJU「やさしさで溢れるように」を挙げ、深く関わった音楽の演奏はすべてこのフェンダーだと語っています。そして2021年時点の使い分けについては、レコーディングはフェンダー、ライブでは主に亀田仕様のヤマハだと明言しています。

経年劣化が、ヤマハとの開発のきっかけに

このベースに変化が出たのは、東京事変の2ndアルバム『大人(アダルト)』(2006年)の頃です。ヤマハ公式インタビューでは、そのレコーディングのあたりからピッチが合いづらくなったと本人が語っています。GOETHEの記事でも、エンジニアからベースだけ録り直してほしいと言われ、聴き直すと音程が不安定だった、というエピソードが紹介されています。ツアーや野外フェスに持ち出すより、レコーディング用に温存したほうがいいと周囲からも勧められたといいます。

ヤマハ公式インタビューで亀田は、アンプのツマミをすべてフラットにした状態で思い描く音が出るのが理想で、この「本妻」のフェンダーはそれを達成していた、と説明しています。後述するヤマハとのシグネイチャー開発は、この66年製と何度か比べながら進められました。

YAMAHA BB2024SK──ライブを支えたシグネイチャー

腱鞘炎と「本妻」の温存から生まれた

ヤマハ公式インタビューによれば、東京事変の4thアルバム『スポーツ』(2010年)の制作に入る前、亀田はひどい腱鞘炎を患い、軽くてラクな楽器が良いかもしれないと感じたといいます。66年製ジャズベースの劣化も重なり、ヤマハに「4弦のBBを作りたい」と依頼しました。GOETHEの記事では、依頼内容は身体の負担を減らすための軽量化と、自分のフェンダーに近い音の2つだったと語られています。

デジマート・マガジンの特集によれば、完成した楽器は2010年3月26日、「東京事変 live tour 2010 ウルトラC」初日の川口総合文化センターリリア公演で初めて観客の前に登場しました。その後、東京事変のラストツアー「Live Tour 2012 Domestique Bon Voyage」でもメイン器として使われています(出典:デジマート・マガジン「ヤマハBBシリーズ特集〜亀田誠治シグネイチャー・モデル」)。

仕様──ボルトオンにこだわった理由

市販版のBB2024SKは、2012年3月に限定30本で発売されました。直筆サイン入りの認定書が同梱され、現在は生産完了品です(出典:ヤマハ公式 BB2024SK 製品ページ)。主な仕様はヤマハ公式サイトに次のように掲載されています。

項目

仕様

ネック構造

ボルトオン

ボディ

アルダー3P(A.R.E.)

ネック

メイプル+マホガニー5P

指板

ローズウッド、21フレット、指板アール250R

スケール

863.6mm

ブリッジ

ビンテージ・プラス(ブラスサドル、スチールプレート)

ピックアップ

スプリット・シングルコイル(アルニコ)×1、バータイプ・シングルコイル(アルニコ)×1

弦の通し方

ストリング・スルー・ボディ(45度の弦裏通し)

出典:ヤマハ公式 BB2024SK 仕様/概要

ヤマハ公式インタビューによれば、亀田は開発の初めにボルトオン・ネックにしたいと伝えていました。BBといえばスルーネックの印象も強いという問いかけに対し、本人はその理由を、自分が長年フェンダーを弾いてきたからだと説明しています。

ピックアップの出力は、あえて下げた

この楽器で注目したいのは、ピックアップの出力を抑えていることです。ヤマハ公式インタビューで亀田は、通常のピックアップでは自分には出力が大きすぎて、愛用のVOODOO-BASSを通すとゲインがゼロでも歪んでしまったため、出力をあえて少し抑えてもらったと語っています。ピックアップの出力が、足元の歪みペダルとの組み合わせを前提に調整されたわけです。

評価の基準は、アンプにつなぐ前の生音でした。プラグを差さない状態でサスティンと音程感がしっかり聴こえることを求め、試作品が届くたびにレコーディング・スタジオで生音から確認したといいます。デジマート・マガジンによれば、複数のプロトタイプからネックとボディを組み替えて木材の個体差のマッチングまで追い込み、亀田はBB2024の円柱状サドルを180度回転させた状態で使っています。

ほかにも、ライブで数値として音量を再現できるようヴォリュームとトーンのツマミに印を付けてもらいました。また、ピックガードはもともと無い状態で設計されているため、付けると音が変わると考えて付けていません。カラーについて本人は、正式にはヴィンテージ・ホワイトだがクリーム色のようなイメージだと話しています(いずれもヤマハ公式インタビュー)。

BBシリーズ40周年に寄せたコメントでも、亀田は「BB2024 KAMEDA EDITION」を今でも信頼できる相棒だと述べています(出典:ヤマハ公式 BB アーティスト)。現行のBBシリーズのラインナップや価格帯については、武田祐介の使用機材の記事で詳しく整理しています。

BB2000・BB5000・BBP34──ヤマハBBとの長い付き合い

亀田とヤマハBBの関係は、シグネイチャーよりずっと前から続いています。

フレットレスに改造したBB2000

ヤマハ公式インタビューによれば、亀田が最初に買った楽器はリッケンバッカーのコピーモデルで、高校入学時に入学祝いとお年玉を集めて買ったのがヤマハのBB2000でした。66年製ジャズベースを手に入れたあと、ジャコ・パストリアスへの憧れからこのBB2000のフレットを抜き、ジャズベースの感覚に近づけるためにネックの左右も削ってもらったといいます。本人は、普段のヴィブラートやグリスのニュアンスもこのフレットレスで培われたと振り返っています。

ウォームアップ用のBB2000と、改造したBB5000

デジマート・マガジンの特集では、ほかに2本のBBが紹介されています。42歳の頃に購入したというフレッテッドのBB-2000は、東京事変のツアーでバックステージのウォームアップ用に使われました。1991年、27歳の頃に入手したというBB-5000は、ピックアップをバルトリーニのPJタイプに替え、3バンドEQを備えたアクティヴ回路に改造された個体です。なお、BB5000についてヤマハ公式インタビューで本人は「以前には所有していました」と過去形で語っています。

開発中だったBBP34 カメダカスタム Proto3.1

2021年のGOETHEの記事によれば、亀田は2020年から、さらに理想のサウンドを追求した「YAMAHA BBP34 カメダカスタム Proto3.1」を開発していました。東京事変として出演した前年の紅白歌合戦では、この新しい楽器で演奏したと本人が語っています。記事の時点では開発中とされていました。

アンプとエフェクター──アンペグはフラット、歪みはVOODOO-BASS

「ツマミは変えない」という基準

アンプについて、ヤマハ公式インタビューで亀田は、使っているアンペグのツマミは常にフラットで、足下のエフェクターもインタビュー当時で20年変わらないと語っています。すべてフラットの状態で思い描く音が出ることを理想とし、EQで補正して良い音にするやり方は取らない、というのが本人の考え方です。

2013年には、本人がX(当時Twitter)で楽曲「電波通信」の機材を尋ねられ、66年製ジャズベースを半音下げで指弾きし、VooDoo-Bassを通してラインとAmpeg B15、いつもと同じ構成だと答えた投稿が、機材まとめサイトで引用されています。

Roger Mayer VOODOO-BASS

デジマート・マガジンは、Roger MayerのVOODOO-BASSを亀田が長年愛用しているペダルとして紹介しています。先に触れたとおり、BB2024SKのピックアップ出力はこのペダルを通したときの歪み方を基準に調整されました。

ただし亀田自身は、このペダルを通して「カメダっぽい音」にすることを楽器の評価基準にはしていません。ヤマハ公式インタビューでは、EQで補正したり、VOODOO-BASSを通したりしてそれらしい音にするのではなく、楽器単体の鳴りで判断すると語っています。

このペダルには亀田のシグネイチャー「VooDoo-Bass KAMEDA CLASSIC」もあります。池部楽器店の40周年記念モデルとして完全限定生産されたもので、亀田が愛用する初期型の復刻モデル「Voodoo-Bass CLASSIC」をもとに、ベース本体と同じ純白に塗装し、「KAMEDA Classic」のロゴを入れた仕様だと告知されています。

同じ機材を手に入れるには──中古市場の出品状況

亀田が使ってきたベースの多くは、ヴィンテージか限定品です。楽器検索サイトのデジマートで2026年9月28日に出品を検索した結果は次のとおりです。

機材

出品件数

出品価格

Fender Jazz Bass(1966年製と明記されたヴィンテージ)

10件

158万〜448.8万円

Fender American Vintage II 1966 Jazz Bass(新品)

56件

中央値437,800円(第1四分位398,000円/第3四分位437,800円)

YAMAHA BB2024SK

0件

―

Roger Mayer VOODOO-BASS(中古)

9件

15,400〜44,000円

デジマート掲載の出品を2026年9月28日に集計(検索語は「Jazz Bass 1966」「BB2024SK」とその表記違い、「VooDoo-Bass」)。いずれも出品価格で、成約価格や買取価格とは異なります。件数が15件に満たないものは相場レンジではなく、観測された出品価格の幅として示しています。

1966年製のヴィンテージは、この検索で確認できた10件がいずれも150万円を超えていました。亀田が1984年頃に36万円で手に入れた頃とは、まったく別の価格帯です。同じ年式の仕様を現行品で求める場合は、フェンダーの復刻シリーズ「American Vintage II 1966 Jazz Bass」が新品で流通しています。ただし、これは亀田のシグネイチャーではありません。

BB2024SKは限定30本のモデルで、この日の検索では出品が見つかりませんでした。VOODOO-BASSは中古で2万円前後の出品が中心でした(9件の中央値は19,800円)。

ヴィンテージのジャズベースを見るときの確認項目

亀田の66年製は、経年でピッチが合いづらくなり、レコーディング用に温存されることになった1本でした。60年代のジャズベースを中古で検討するなら、年式やオリジナル度とあわせて、ネックと音程の状態も確かめておきたいところです。

確認項目

確認方法

ネックの反り・ねじれ

1フレットと最終フレットを押さえ、中間フレットと弦の隙間を目視する

トラスロッドの残り

調整の余地が残っているか、店舗スタッフに確認する

フレットの摩耗

フレット頂点の平坦化や溝を目視・指触りで確認する

オリジナル度

リフィニッシュ(再塗装)や部品交換の有無を、商品説明と店舗の説明で確認する

ピッチの安定

チューニング後に各ポジションで音程が合うか、実際に弾いて確かめる

よくある質問

亀田誠治のメインベースは何ですか?

2021年のGOETHEのインタビューで、本人はレコーディングは1966年製のフェンダー(ジャズベース)、ライブでは主に亀田仕様のヤマハで演奏していると語っています。レコーディングとライブで、フェンダーとヤマハを使い分けているというのが本人の説明です。

亀田誠治のシグネイチャーモデルはありますか?

あります。ベースはヤマハのBB2024SKで、2012年3月に限定30本で発売され、現在は生産完了品です。エフェクターでは、池部楽器店の40周年記念モデルとして完全限定生産が告知されたRoger MayerのVooDoo-Bass KAMEDA CLASSICがあります。

同じ機材を揃えれば、亀田誠治の音になりますか?

本人はそうは言っていません。ヤマハ公式インタビューで亀田は、シグネイチャーを弾いても自分と同じ音になるかはわからない、楽器やセッティングを同じにしても同じ音にはならない、と前置きしています。一方で同じインタビューで本人が繰り返し語っているのは、アンプにつなぐ前の生音の鳴りと、ツマミをいじらずに狙った音が出ることを重視する姿勢です。

1966年製のジャズベースはいくらで買ったのですか?

GOETHEの記事によれば、20歳のときに渋谷の楽器店で中古の36万円でした。父親を説得し、2年間24回払いのローンを組んで購入しています。

まとめ──2本の「本妻」と「相棒」、そして生音の基準

  • レコーディングの主役は、20歳で24回払いのローンを組んで手に入れた1966年製Fender Jazz Bass

  • ライブでは主に亀田仕様のヤマハBB。その原点が、腱鞘炎と「本妻」の温存をきっかけにヤマハと作ったBB2024SK(2012年3月発売、限定30本)

  • BB2024SKのピックアップ出力は、愛用のVOODOO-BASSで歪みすぎないよう抑えられている

  • アンペグのツマミは常にフラット。楽器単体の鳴りで判断するのが本人の基準

機材の名前を揃えることよりも、アンプにつなぐ前の生音で楽器を選び、ツマミに頼らずに音を作る。亀田誠治の機材から読み取れるのは、その順番です。

本記事は個人の使用経験に基づく情報です。楽器・機材の使用に際しては、取扱説明書や専門家の指示に従い、安全にご注意ください。

サウンドマニア編集部

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