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長谷川カオナシのベース4本|Pino Palladinoモデルと音作り【2026年版】

長谷川カオナシのベース4本|Pino Palladinoモデルと音作り【2026年版】

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サウンドマニア編集部/楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選…

クリープハイプのベーシスト・長谷川カオナシが2014年頃からメイン器として使い続けているのは、Fenderカスタムショップ製のPino Palladino Signature Precision Bassです。しかも本人は「ピノ・パラディーノに憧れて選んだわけではない」と語っています。この記事では、専門誌の公式プロフィールとインタビューで本人が語った使用ベース4本を、曲ごとの使い分けまで含めて整理しました。アンプ・エフェクターの構成、そして「歪みを音の長さのために使う」という独特の音作りの考え方までまとめています。

長谷川カオナシの使用ベース一覧

長谷川カオナシは、尾崎世界観(vo,g)・小川幸慈(g)・小泉拓(d)とともに4人組ロックバンド、クリープハイプでベースを担当しています。1987年9月23日生まれ。小学生でピアノとヴァイオリンを手にし、高校1年でベースを始めました。ベースのほかにエレキピアノやビオラも演奏し、楽曲によっては作詞作曲やメイン・ヴォーカルも務めます。

ベース・マガジンの公式プレイヤーページと、同誌の複数回のインタビューから確認できる使用ベースは次の4本です。

モデル

メーカー

位置づけ

ピックアップ構成

Pino Palladino Signature Precision Bass

Fender(Custom Shop)

メイン器。同一モデルをバックアップにもう1本所有

スプリット・シングルコイル1基

American Standard Jazz Bass

Fender

録音で繊細な表現をしたいときに使用

シングルコイル2基

4001

Rickenbacker

レコーディングで使用

―

ARB-204(フレットレス)

Landscape

アコースティック感が必要な曲で使用

マグネティック+ピエゾ

ベース・マガジンの「BASSIST FILE」に掲載された機材欄では、Pino Palladinoモデルに「メイン器」、American Standard Jazz Bassに「録音で繊細な表現をしたいときに」という但し書きが添えられています。2026年6月に公開された同誌のインタビューでも、本人がPino Palladinoモデルを「メインで使ってる」と話しており、この位置づけは長期にわたって変わっていません。

メイン器:Fender Pino Palladino Signature Precision Bass

1962年製プレシジョンを再現したカスタムショップ製

Pino Palladinoは、Jeff Beck、The Who、Eric Clapton、D'Angelo、John Mayerらの作品に参加してきたセッション・ベーシストです。Fender公式サイトの製品ページによれば、このシグネチャーモデルはPalladinoが所有する1962年製プレシジョンベースをカスタムショップが再現したもので、彼の仕様に合わせて製作されています。ベース・マガジンの機材解説でも同様に、ピノが所有する1962年製プレシジョンを再現したモデルだと説明されています。

長谷川はこのモデルを2014年頃からメイン器として使用しており、さらに同一モデルをバックアップ用にもう1本所有しています。

主なスペック

Fender公式サイトに掲載されている仕様は以下のとおりです(モデル番号 9235001329)。

項目

内容

ボディ材

セレクト・アルダー

ボディ塗装

ニトロセルロース・ラッカー

ネック材

柾目取りのメイプル(Cシェイプ)

ネック塗装

グロス・ニトロセルロース・ラッカー

指板/ラジアス

ローズウッド/7.25インチ(184.1mm)

フレット

20本/ヴィンテージ・スタイル

スケール

34インチ(864mm)

ナット

合成ボーン/幅1.75インチ(44.45mm)

ピックアップ

ヴィンテージ・スタイル スプリット・シングルコイル(カスタム巻き)

コントロール

マスター・ボリューム、マスター・トーン

ブリッジ

4サドル アメリカン・ヴィンテージ・ベース

ペグ

アメリカン・ヴィンテージ リバース・オープンギア

ピックガード

4プライ べっ甲柄

ネックプレート

4ボルト(シリアル入り)

弦(出荷時)

Thomastik-Infeld フラットワウンド(.043 .056 .070 .100)

仕上げ

Journeyman Relic

カラー

Fiesta Red over Desert Sand

注目したいのは、出荷時の弦がフラットワウンドだという点です。ラウンドワウンドに比べて高域の倍音が少なく、輪郭が丸く落ち着いた音になります。スプリット・シングルコイル1基というシンプルな構成と合わせて、音を前に出すよりも土台を支える方向に振られた楽器だと読み取れます。

Fender公式サイトでは2026年9月時点で全カラーが在庫切れの表示になっています。カスタムショップ製のアーティストモデルという性格上、常時店頭に並ぶ種類の楽器ではありません。

「ピノに憧れて選んだわけではない」という選定理由

シグネチャーモデルを使っていると聞けば、そのアーティストに影響を受けたから選んだのだろうと考えるのが自然でしょう。ところが長谷川の場合は違います。

ベース・マガジンの機材解説には、長谷川はピノからの影響があったわけではなく、試奏した際にサウンドと弾き心地を気に入ったため購入したと記されています。誰のモデルかではなく、手に取ったときの鳴りと感触で選んだということです。

この選び方は、これからベースを選ぶ人にとっても示唆があります。憧れのベーシストと同じモデルを買っても、自分の手や耳に合うとは限りません。逆に、名前を知らないモデルが驚くほどしっくりくることもあります。長谷川が10年以上メイン器を替えていない事実は、試奏で選ぶことの確かさを裏づけているといえるでしょう。

なお、好きなベーシストとして本人が名前を挙げているのは佐久間正英と根岸孝旨の2人です。

曲ごとに持ち替えるレコーディング用のベース

2026年5月27日にリリースされたEP『仮のまま定着したような愛情で』について、長谷川は収録曲ごとに使用ベースを明かしています。アーティストの機材記事で、曲名と楽器がここまで明確に紐づけられる例は多くありません。

楽曲

使用ベース

タヌキネイリ

Fender Pino Palladino Signature Precision Bass

痛々しいラヴ

Fender Pino Palladino Signature Precision Bass

私の歌

Rickenbacker 4001

口の中

Rickenbacker 4001

生きてみます

Landscape ARB-204(フレットレス)

EP『仮のまま定着したような愛情で』の曲別使用ベース

Rickenbacker 4001:「ぼよん」とした可愛げのある音

リッケンバッカー4001は、「私の歌」「口の中」の2曲で使われました。長谷川はこのベースについて、レコーディングで使う機会が増えたと前置きしたうえで、「ぼよん」としているというか、可愛げがある音だと表現しています。さらに、曲のなかでいい違和感が耳に入ってくるので好きだとも語っており、ベースの聴き取りやすさにも貢献していると感じているそうです。

「いい違和感」という言葉が象徴的です。アンサンブルに滑らかに溶け込ませるのではなく、あえて少しはみ出す質感を持ち込むことで、リスナーの耳がベースを捉えやすくなる。このあと触れる「聴き取りやすいベース」という本人のテーマと直結した選択です。

なおRickenbacker公式サイトのベース一覧ページに掲載されているのは、2026年9月時点で4003・4003S・4003SW・4003W・4005Vの各モデルで、4001は含まれていません。

Landscape ARB-204:アップライトの要素を持つフレットレス

ワルツの「生きてみます」では、アコースティック感を出したかったという理由から、Landscapeのフレットレス「ARB-204」が選ばれました。

取扱店の製品情報によれば、Landscapeは「オーガニック・トーン」をテーマに掲げるブランドで、ARB-204のフレットレス仕様はアップライトベースの要素を取り入れたエレクトリック・アコースティック・ベースで、17インチのボディ構造はチェロに近いとされています。主な仕様は次のとおりです。

  • ボディ:Landscapeオリジナルのアーチトップ形状。スプルース削り出しのトップ、メイプルのアーチドバック&サイド、Fホール2つ

  • ネック:メイプル3プライのセットネック、ボーンナット

  • 指板:エボニー(フレットレス/フレットライン入り)

  • スケール:34インチ

  • ペグ:GOTOH GB707

  • ピックアップ:ネック側にLandscapeオリジナルのアルニコ・マグネティック(フローティング)、ブリッジにFishman USAのピエゾ。両者をブレンド可能

  • ブリッジ・テイルピース・ピックガード:エボニー

  • コントロール:ボリューム2、トーン1

フレットレスでありながら指板にラインが入っているため、ポジションを見失いにくい設計です。「生きてみます」は歌も含めてクリックなしの一発録りで、スネアをブラシで叩いたと本人が語っている曲で、この楽器のアコースティックな鳴りが合ったことがうかがえます。

Fender American Standard Jazz Bass

ベース・マガジンの機材欄には、American Standard Jazz Bassが「録音で繊細な表現をしたいときに」使うベースとして挙げられています。シングルコイル2基のジャズベースは、プレシジョンベースに比べて中域の張り出しが控えめで、高域の粒立ちが出やすい構成です。メイン器のプレシジョンとは違う輪郭が欲しい場面のために持っている1本といえます。

エレキベース以外の低音アプローチ

2021年のアルバム『夜にしがみついて、朝で溶かして』では、エレキベース以外の手段も積極的に使われました。「こんなに悲しいのに腹が鳴る」ではmicroKORGのアルペジエイターによるシンセベース、「二人の間」ではスラップをエレキベースで弾きつつ2拍3連をMIDIで発音、「一生に一度愛してるよ」ではシンセベースとエレキベースを同時に鳴らしている、と本人が説明しています。

本人はこの作品について、自分はもともとベース・ヒーローになりたかったわけではなく、楽曲に対して一番いいアプローチをしたいと常に考えている、と語っています。楽器の持ち替えも打ち込みの併用も、その延長線上にある選択です。

アンプ・エフェクターと「足下を並べない」考え方

アンプ・キャビネット・DI

ベース・マガジンの公式プレイヤーページ(2020年12月公開)に掲載されている機材構成は以下のとおりです。

種別

機材

ヘッドアンプ

HARTKE/HA3500

キャビネット

HARTKE/HyD410

DI

BSS/AR-133

アンプの好みについては、2022年の取材で興味深い発言をしています。スタジオによくある大型ベースアンプの音色は個人的に苦手だが、あのふくよかさは出したいところでもある、という趣旨のコメントです。大型アンプの音圧そのものを求めているわけではなく、その帯域感だけを取り出したいという方向性がうかがえます。

エフェクター

種別

機材

確認できる時点

チューナー

BOSS/TU-3

2020年12月

プリアンプ

MXR/M80 bass d.i.+

2020年12月

ファズ

KATANA SOUND/SUPER BASS FUZZ

2020年12月

オーバードライブ

A.Y.A tokyo japan/FrontGate BassDrive

2021年12月に導入、2026年6月時点でメイン

A.Y.A tokyo japanのFrontGate BassDriveは、2021年のインタビューで「新しく買った」歪みとして「ポリコ」での使用が語られたペダルです。それから約4年半後の2026年6月の取材でも、今メインで置いている歪みペダルとして名前が挙がっており、定着していることがわかります。

A.Y.A tokyo japanは国産のハンドメイド・エフェクターブランドです。FrontGate BassDriveは複数の販売店の掲載情報で、Drive・Treble・Bass・Volの4コントロール、DC9Vセンターマイナス駆動、トゥルーバイパス仕様、内部スイッチでゲインを2段階に切り替えられる、という点が共通して記載されています。

足下はシンプル。理由は「組み替えが大変だから」

エフェクターのリストは4台。この構成は意図的なものだと本人が説明しています。

2022年のベース・マガジンでの製品検証記事のなかで、普段のライヴでは指弾き用とピック弾き用の歪みを足下に置くくらいであまり使用していないと語っています。同じ記事では、足下にエフェクターをあまり並べない理由のひとつとして、音色をいろいろ試そうとすると組み替えが大変だから、という点も挙げられています。また、ライヴでたまにファズを使うという発言もあり、リストにあるKATANA SOUNDのファズが実戦で出番を持っていることがうかがえます。

ここで押さえておきたいのは、この構成が指弾き用とピック弾き用で歪みを分けているという点です。奏法によってアタックの強さも倍音の出方も変わるため、1つの歪みで両方をまかなうより、それぞれに合わせたほうが音が安定します。数を絞っているのではなく、必要な2つに絞り込んでいるという理解が正確でしょう。

歪みは「太くするため」ではなく「音を伸ばすため」

長谷川の音作りで特徴的なのが、歪みの使いどころに関する考え方です。

2026年のインタビューで、音価を稼ぐ意味では、ベースは常に歪んでいたいと述べています。音価とは、その音が鳴っている長さのことです。続けて、伸ばしたときに音が減衰すると不安に感じる傾向がある、とも語っています。

歪みは一般に「音を太くする」「アンサンブルで前に出す」ための道具として語られがちですが、長谷川が語っているのは減衰のコントロールとしての使い方です。歪み系のエフェクターは信号のピークを圧縮する性質を持つため、音が減っていく過程が緩やかになります。弾いた音が最後まで聴こえ続けるようにするために歪ませる、という発想です。

本人も、FrontGate BassDriveが好きなこともあって、そういう音作りにするクセがついているのだと思う、と自己分析しています。バラードの「口の中」についても、歪ませようとしたわけではなく、クリーンで鳴らしたなかで音価が少し寂しいと感じた結果として今の音になった、と説明しています。

一方で、歪みをかけすぎない線引きもはっきりしています。「タヌキネイリ」については、ギター隊もかなり歪んでいる曲なので、ピッチ感が崩れない程度の歪みを狙ったと語っています。

「聴き取りやすいベース」という奏法の芯

機材の選択は、演奏で目指しているものと切り離せません。長谷川が近年繰り返し語っているテーマが「聴き取りやすいベース」です。

きっかけは、7thアルバム『こんなところに居たのかやっと見つけたよ』(2024年)の制作時に「もう少しベースが聴こえてもおもしろい」と感じたことでした。その後、2025年11月にソロ・アルバム『お面の向こうは伽藍堂』を発表し、ソロ・ライヴではベースを弾かずヴォーカルに専念する経験をします。そこで自分が「ベースを聴きながら」歌っていることに気づいた、と語っています。

この気づきから生まれたのが「ずっと聴こえているベース」という意識です。本人の説明によれば、曖昧にしてしまいそうな16分のニュアンスも「ここまで伸ばす」「ここから切る」をはっきりさせる、ということです。

キーワードは「休符」

聴き取りやすさを支えているのが休符の扱いです。長谷川は、自分の場合ベースで複弦を鳴らす機会が少ないため基本的に演奏する音符と休符の繰り返しになる、だからこそ休符の使い方がライフワーク的に大事になっていくと考えている、と述べています。

具体的な実践として語られているのが次の3点です。

  • 指を奥まで入れてピッキングする:極めて短い休符が生まれるようにするための工夫

  • フロント側でピッキングする:従来はピックアップの上で弾くのが基本だったが、フロント側に寄せると音が丸くなり、一瞬休符が存在するようなピッキングにつながる

  • 8分休符を16分休符2つとして捉える:スローテンポの曲で4分の4拍子をそのまま捉えるとのっぺりしてしまうため。イメージとしては16分のゴーストノートが2つ入るような感覚

会場の規模による違いにも言及があります。アリーナクラスの大きい会場では音が消えていくまでの時間が長いため、小さい会場よりも意識的に区切る、「休符を発音する」イメージで弾いている、とのことです。ただし本人は、結局はPAが会場に合わせて調整してくれるので演奏面で大きな差は出ていないかもしれない、あくまで意識の範疇だ、とも補足しています。

タイム感は「歌とドラムの間」

ソロ活動を経て変化したのがタイム感の捉え方です。以前はドラムを聴きながらベースを弾いていたが、ソロ活動を経て歌とドラムの間に存在するようなタイム感を意識するようになった、と語っています。頭のなかで歌いながらベースを弾いている感覚で、尾崎の歌のラインをリアルタイムでなぞるイメージだそうです。

ベーシストとしての立ち位置についても、アンサンブルの一番うしろにいること、傍観者のように存在しているのがちょうどいい、という表現をしています。前に出るのではなく、確実に聴こえる位置にいる。メイン器のフラットワウンド仕様も、少ないエフェクター構成も、この立ち位置と矛盾なくつながっています。

同じ機材・近いサウンドを狙うには

中古相場の目安

モデル

中古価格帯の目安

流通量

Fender Pino Palladino Signature Precision Bass

※要実測

※要実測

Fender American Standard Jazz Bass

※要実測

※要実測

Rickenbacker 4001

※要実測

※要実測

Landscape ARB-204/ARB-204/FL

※要実測

※要実測

A.Y.A tokyo japan FrontGate BassDrive

※要実測

※要実測

HARTKE HA3500/HyD410

※要実測

※要実測

予算を抑えて方向性を近づけるには

Pino Palladinoモデルはカスタムショップ製のアーティストモデルで、前述のとおりFender公式サイトでは全カラーが在庫切れの表示になっています。同じ個体を手に入れるのは簡単ではありませんが、このベースが持っている音の方向性は、構成要素に分解すれば追いかけられます。公式スペックから抽出できる要素は次のとおりです。

  • スプリット・シングルコイル1基のプレシジョンベース構成であること

  • ボディがアルダー、ネックがメイプル、指板がローズウッドという材の組み合わせであること

  • 指板ラジアスが7.25インチという、現行の一般的なモデルより丸みの強い指板であること

  • フラットワウンド弦が張られていること

このうち弦は、楽器を買い替えずに試せる要素です。手持ちのプレシジョンベースにフラットワウンドを張り替えるだけでも、高域の倍音が落ち着き、音の輪郭が近い方向に動きます。指板ラジアスは楽器を買い替えないと変えられませんが、ヴィンテージ系の仕様を持つモデルを選べば7.25インチや9.5インチのものが見つかります。

歪みについては、同じ個体にこだわらない場合、ベース用オーバードライブを選ぶ際の判断軸を「歪ませたときに低域が痩せないか」に置くと、長谷川が語っている目的(音価を稼ぐ)に沿った絞り込みになります。試奏では、ロングトーンを弾いて音が消えるまでを聴き比べてみてください。

中古で探すときのチェックポイント

確認項目

確認方法

要注意のサイン

ネックの反り・ねじれ

1フレットと最終フレットを押さえ、中間フレットと弦の隙間を目視

隙間が大きすぎる、逆反り、波打ち、ねじれ

トラスロッドの残量

店頭なら調整の余地があるか店員に確認

すでに回りきっている

フレットの摩耗

フレット頂点の平坦化と溝の有無を目視・指触りで確認

深い溝、著しい平坦化

ピックアップ・電装系

音出しでノブを回し、ガリや音切れを確認

特定の位置で音が出ない、ガリがひどい

ジャックの接触

シールドを差した状態で軽く動かす

動かすと音が途切れる

塗装・外観

打痕・塗装の浮き・クラックを目視

塗装の浮き(湿度管理の問題を示す場合がある)

シリアル番号

ヘッド裏やネックプレートを確認

番号がない、削られている

カスタムショップ製のアーティストモデルを個人間取引で購入する場合は、シリアル番号の写真、保証書やCertificate of Authenticityの有無を確認してください。実物に触れて状態を確かめられる中古楽器店での購入は、写真だけで判断する取引に比べて確認できる情報が多くなります。

よくある質問

長谷川カオナシは指弾きとピック弾き、どちらですか

両方を使い分けています。普段のライヴで足下に置いている歪みが「指弾き用」と「ピック弾き用」の2つだと本人が語っており、どちらも常用していることがわかります。指弾きについては、指を奥まで入れてピッキングすることで極めて短い休符が生まれるようにした、という具体的な工夫も明かしています。

プレシジョンベースとジャズベース、初心者はどちらを選ぶべきですか

長谷川は両方を所有し、用途で使い分けています。プレシジョンベースはピックアップ1基でコントロールもボリュームとトーンのみというシンプルな構成で、音作りの選択肢が少ないぶん迷いにくい楽器です。ジャズベースはピックアップ2基のバランスで音色を変えられます。どちらが優れているというものではないので、試奏して手と耳に合うほうを選ぶのがよいでしょう。長谷川自身がメイン器を試奏で決めたというのは、そのままひとつの答えになっています。

長谷川カオナシはマルチエフェクターを使っていますか

常用はしていません。2022年にベース・マガジンでBOSS GX-100を試奏した記事がありますが、その記事のなかで本人が、マルチエフェクターに本格的に触れること自体が初めてだと語っています。この記事は製品の検証企画であり、使用機材として紹介されたものではありません。

ベースを始めたきっかけは何ですか

高校1年のときです。本人によれば、軽音楽ができれば楽器は何でもよかったが、たまたま父がエレキベースを持っていたのでベースにした、とのことです。小学生の頃にピアノとヴァイオリンを手にしていた経験が先にありました。

まとめ

  • メイン器はFender Pino Palladino Signature Precision Bass。2014年頃から使用し、同一モデルをバックアップにもう1本所有しています

  • 選定理由はピノ・パラディーノへの憧れではなく、試奏で気に入ったから。シグネチャーモデルの選び方として示唆的です

  • レコーディングでは曲ごとに持ち替え。Rickenbacker 4001、Landscape ARB-204(フレットレス)、American Standard Jazz Bassを使い分けています

  • 足下はシンプル。指弾き用とピック弾き用の歪みが中心。オーバードライブはA.Y.A tokyo japanのFrontGate BassDriveが定着しています

  • 歪みの目的は「音を太くする」ではなく「音価を稼ぐ」。音の減衰を抑え、最後まで聴こえ続けるようにするための選択です

機材リストだけを眺めると、カスタムショップ製のプレシジョンにシンプルな足下という、やや地味な構成に見えるかもしれません。しかし「聴き取りやすいベース」「休符を発音する」「音価を稼ぐ」という本人の言葉と並べると、すべての選択が同じ方向を向いていることがわかります。楽器を選ぶときに、スペックではなく自分が何をしたいのかから逆算する。長谷川カオナシの機材は、その手本のような一貫性を持っています。

サウンドマニア編集部

楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選びや、メンテナンス・演奏に関する実用的な情報をわかりやすくお届けします。

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