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チバユウスケのギターはグレッチ|シグネチャーと中古相場【2026年版】

チバユウスケのギターはグレッチ|シグネチャーと中古相場【2026年版】

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サウンドマニア編集部/楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選…

チバユウスケの機材は、グレッチのホロウボディを軸に組み立てられていました。本人も「たまに別のギターに行っちゃう時もあるけどね」と前置きしたうえで、グレッチと出会って以降はずっとグレッチだと語っています。1999年頃に手に入れた6119-62 Tennessee Roseを長くメインに据え、2017年以降は自身のシグネチャーモデル「Gretsch G6119T-62TB-YC Yusuke Chiba Tennessee Black with Bigsby」へ。Gretsch Japanのインタビューで本人は「もうずっと自分のシグネイチャーモデルを使ってる」と語っています。本記事は、本人が受けたインタビュー(Gretsch Japan/ギター・マガジン)と、メーカー・輸入代理店の公式資料をもとに、所有していたグレッチの内訳、シグネチャーモデルの仕様と成り立ち、そして同じ方向のサウンドへ近づくための現行モデルと中古相場の実測値までを整理しました。

チバユウスケの使用機材──軸にあったのはグレッチ1ブランド

本人が語っている範囲で、機材の中心は一貫してグレッチのホロウボディです。「それにしても、グレッチと出会ってからはずっとグレッチですよね?」という問いに、チバは「そうだね。たまに別のギターに行っちゃう時もあるけどね」と答えています。

時期

中心となったギター

本人の言葉(出典)

1999年頃〜2010年代

Gretsch 6119-62 Tennessee Rose

「それが今日持ってきた6119-62 Tennesee Roseだね」(Gretsch Japan)

2017年〜

Gretsch G6119T-62TB-YC Yusuke Chiba Tennessee Black with Bigsby

「もう最近はこれしか使ってないんでね」(ギター・マガジン2019年10月号/デジマート・マガジン先行公開)

ここにWhite Falcon、6120W57 Eddie Cochran Signature Nashville、67年製の6119 Tennessean、72年製の7555 Clipperといったグレッチが加わります。いずれも2021年のGretsch Japanの取材にチバ本人が持参し、1本ずつ語ったモデルです。

ポイント: チバユウスケの機材像は「グレッチのホロウボディ+ビグスビー」という一点に集約されます。キャリア後期のメインは、テネシーローズを実測して作られた自身のシグネチャーモデルでした。

グレッチに行き着くまで──1999年、アベフトシとの会話から

グレッチとの出会いについて、チバはGretsch Japanのインタビューではっきりと語っています。きっかけはTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT(以下TMGE)のギタリスト、アベフトシとの酒席でした。

「ギタリストがテレキャスで、ヴォーカリストがグレッチ」

本人の説明によれば、アベと飲みながら「俺、グレッチ買おうかな」と切り出したところ、アベが「いいじゃん」と応じ、ギタリストのアベがテレキャスターで、ヴォーカリストのチバがグレッチという組み合わせは最高だと言った——それが購入の引き金になったといいます。楽器店で働く友人に頼んで入手し、その時期を本人は「99年のことだと思う」と振り返っています。

グレッチというブランドを知った影響元については、質問に対して「ブライアン・セッツァーだね」と即答しています。当時の印象は「歪まないイメージがあったよね」。エフェクターで歪ませることは想定しつつも、素の状態では歪まない楽器だと捉えていたことがわかります。

最初の1本、6119-62 Tennessee Rose

初めて手にしたグレッチが6119-62 Tennessee Roseでした。選定理由として本人が挙げているのは2点で、「ボディが分厚くないものがいいな」という取り回しの問題と、「ヴィンテージよりもライヴでちゃんと使えるギターが欲しかった」という実用面です。ブリッジは固定して使っていたとも語っています。

このテネシーローズには逸話があります。同じスタジオでリハーサル中だった友人のバンドに酔って乱入し、ドラムに突っ込んでネックを折損。慌てて楽器店の友人に「中古で同じギターねぇか?」と連絡して同型を確保した、という顛末を本人が明かしています。テネシーローズは以後2本体制となり、ギター・マガジンの取材では「テネシーローズも2本持ってるけど、メインとサブで全然違うし」と、同型でも個体差が大きいことを語っていました。

メインだった個体の出自についても、本人の口から意外な事実が出ています。グレッチの工場を訪ねた際に自分のテネシーローズを作ったという人にも会い、「俺はずっとメイド・インUSAだと思ってたんだけど、シリアル・ナンバーを見たら日本製だったらしいんだよね」と語っています。長年のツアーで「汗やら血やら何から何まで吸い込んじゃってる」ため、かなり重くなっていたそうです。なおこのメイン個体について、輸入総代理店の神田商会はシグネチャーモデル発売時のプレスリリースで「チバユウスケ所有のテネシー・ローズは1999年製」と記載しています。

ポイント: グレッチ導入の決め手は「ツインギターの相方がテレキャスターなら自分はグレッチ」という役割分担の発想と、薄めのボディでライブに耐えること。スペックよりも、バンドの中での立ち位置から選ばれた1本でした。

本人が語った所有グレッチ一覧

2021年のGretsch Japanの取材で、チバは愛用のグレッチを持参し、1本ずつエピソードを話しています。以下はその記事内で個別に語られたモデルです。

モデル

本人が語った内容

用途・登場作品

6119-62 Tennessee Rose

最初に買ったグレッチ。ネック折れ歴あり、同型をもう1本所有

長年のメイン。シグネチャー登場後は「今は使っていない」

White Falcon

「ヘッドが重い」「ダブルカッタウェイだからヘッドが下がってきちゃう」。ボディは体に馴染んだ

ライブ用。フジロックか何かで投げたことがある。取材時点では「使うことはない」

6136-1958 Stephen Stills Signature White Falcon

改造で指板のインレイが消えている

『VIVIAN KILLERS』ツアーで1曲、EP『CORE 4』の「ブラックバードカタルシス」MV

6120W57 Eddie Cochran Signature Nashville

オレンジ。長らくジーン・ヴィンセントモデルだと思い込んでいた

取材に持参

6119 Tennessean(67年製)

「人気の高い年代よりもちょっと安いのよ」「軽くて素晴らしいよ」

THE GOLDEN WET FINGERSで使用

7555 Clipper(72年製)

渋谷の楽器店で入手

「たぶん、ミニアルバム『MOTEL RADIO SiXTY SiX』の時」とレコーディングでの使用を回想

2本のWhite Falcon

ホワイトファルコンは2種類が登場します。無印のWhite Falconについては、ボディの馴染みは良かったもののヘッド落ちが気になっていたこと、そしてフジロックか何かで投げてしまったことを本人が語っています。ピックガードの形が通常と少し違う個体だという指摘も、チバ自身が取材中に気づいて口にしています。

もう1本の6136-1958 Stephen Stills Signature White Falconは、指板のインレイを外す改造が施されています。「俺、けっこう改造しちゃうんだよ。まぁ、使いやすいようにしているだけなんだけどね」というのが本人の弁。The Birthdayの『VIVIAN KILLERS』ツアーで1曲だけ持ち替えたほか、EP『CORE 4』収録「ブラックバードカタルシス」のミュージックビデオでも弾いています。

67年製 6119 Tennessean と 72年製 7555 Clipper

67年製の6119 Tennesseanは、楽器店で見かけて購入したもの。「確か67年製だから、人気の高い年代よりもちょっと安いのよ」と、年式による相場の差を把握したうえでの買い物だったことがうかがえます。ブリッジには手を入れているものの、それ以外はほぼオリジナルのまま。重量については「軽くて素晴らしいよ」と評価し、メインのテネシーローズと持ち比べて「初めて67年のテネシアンを持った時は“軽っ!”と思った」とも語っています。使用歴としてはTHE GOLDEN WET FINGERSが挙げられています。

72年製の7555 Clipperは、渋谷の楽器店で探して手に入れた個体。The Birthdayのレコーディングで使った記憶があるとし、「たぶん、ミニアルバム『MOTEL RADIO SiXTY SiX』の時だね」と、推測の形で作品名を挙げています。このクリッパーは、後述するシグネチャーモデルのデザインにも影響を与えました。

シグネチャーモデル G6119T-62TB-YC Yusuke Chiba Tennessee Black with Bigsby

2019年8月23日、グレッチからチバユウスケのシグネチャーモデルが50本限定で発売されました。ギター・マガジン2019年10月号の記事(デジマート・マガジンで先行公開)では、本人が製作の経緯から仕様の狙いまでを詳しく語っています。

断り続けた3年と、“ブラック”のひと言

話が始まったのは発売の約3年前。神田商会の松木昭男氏から打診を受けたものの、本人は「俺はギタリストじゃないからね」という理由で断り続けていました。転機になったのは、The Birthdayのマネージャーからの「テネシーローズをブラックにしたギターを作りましょうよ」という提案です。その瞬間にマットな黒の質感とシルバーのイメージが浮かび、ランシドのティム・アームストロングが弾く黒く塗り直したようなグレッチが頭をよぎった——そこで一気に「欲しい!」に転じたと明かしています。横山健のシグネチャー・グレッチが先に世に出ていたことについても、「もしかしたら、それもあったかなぁ」と振り返っています。

メインのテネシーローズを解体して測った

製作にあたり、本人がメインで使っていたテネシーローズが一度解体され、各パーツが実測されました。そのうえでネックとボディのシェイプを近づけ、ボディは16インチ幅・約2インチ厚のシングルカッタウェイに仕上げられています。本人の要望は明快で、「基本的にはメインで使っていたテネシーローズの音に近いようにしたいとは伝えた。そうでないと困っちゃうからね」というものでした。

ルックスの参照元は別にあります。コントロール・ノブは本人所有の67年製テネシアンと同じGアロー、ヘッドロゴは72年製クリッパーを基にしたもの。本人はこの成り立ちを「これは、テネシーローズとテネシアンとクリッパーが合体したようなギターなんだよね」とまとめています。

ストラップ・ピンがフェンダー・タイプに変更されている点も本人の希望です。理由は実用一点で、グレッチ純正のピンは抜けることがあり錆びやすいこと、ストラップのたびにピンを回して穴を広げるのが「ギターがかわいそうで嫌だった」こと。「こうやってしゃべると、俺も意外にギターにうるせぇんだなぁ。でも音のほうじゃないっていう」と笑っていました。

主要スペック

項目

仕様

ボディ

ラミネイテッド・メイプル(16インチ幅/約2インチ厚・シングルカッタウェイ、fホールはダミー)

ネック

メイプル(スタンダード「U」シェイプ。本人所有の6119-62FTに合わせて採寸)

指板

ローズウッド

スケール

24.6インチ(625mm)

フレット

22(+ゼロ・フレット)

ピックアップ

ハイ・センシティブ・フィルタートロン×2

コントロール

ボリューム1(フロント)、ボリューム2(リア)、マスター・ボリューム、トーン・スイッチ、スタンバイ・スイッチ、3ポジション・トグル・スイッチ

ブリッジ

アジャスト・マティック with ピンド・エボニー・ベース

テイルピース

ビグスビーB6Cビブラート・テイルピース with グレッチ・ロゴ

ペグ

ゴトーSG301クローム

カラー

セミグロス・ブラック・ニトロセルロース・ラッカー

弦

SIT S1046(.010〜.046)

価格・本数

460,000円(税抜き・ハードケース付き)/50本限定

ピックアップの選定について、本人の基準は拍子抜けするほどシンプルです。「音に関してはフィルタートロンを載せたら俺はOKなんで」。インタビュアーからハイロートロンとの違いを問われると、「俺ね、そんなに違いを感じないんだよな〜。そういうピックアップの違いよりかは、ギターの個体差のほうがデカイと思うんだよ」と返しています。

2017年のプロトタイプが、そのままメインになった

プロトタイプの初号器は2017年5月に完成。完成日に合わせてグレッチの工場見学にも赴いています。その初号器をどうしたかという質問には「もらってからはずっと弾いてるよ」と答えており、以後のライブ・レコーディング・自宅での演奏はこの1本が中心になりました。

鳴りについては「ほかのグレッチよりも少しパワーが強い感じがあるかなぁ。何も(エフェクターを)踏まなくてもアンプのセッティングによっては“ゴン!”ってくるしね」、キャラクターは「テネシーローズよりは、どっちかって言うとテネシアンに近いような」。重量についても「出来上がってみたら軽かった」と、汗を吸って重くなったテネシーローズとの対比で語っています。

ポイント: シグネチャーモデルは「新しいギター」ではなく、長年のメインだったテネシーローズを解体・実測して再現し、そこへテネシアンとクリッパーの意匠を重ねた1本です。本人が理想としたグレッチの最終形と言えます。

チバユウスケの音作り──本人が語った基準

チバユウスケがインタビューで語ってきたのは、機材の型番よりもどんな音を良しとするかでした。機材を揃える前に押さえておきたいのは、むしろこちらです。

好きなギターの音を問われたときの答えは、「エフェクターを踏んでいない時、アンプ直結でバリーン!と鳴るギターが好きだね」。エフェクターで作り込むのではなく、楽器とアンプだけで成立する鳴りを基準にしていたことがわかります。シグネチャーモデルの評価が「何も踏まなくてもアンプのセッティングによっては“ゴン!”ってくる」だったのも、同じ物差しでの発言です。

ギターの選び方も明快でした。「大概は見た目重視だからね。音はその次だよね。音ってそういうものに付いてくるじゃん」。別の場面では「見た目も重要だし、もちろん音もちゃんと聴いてはいるけどね。でも、俺が弾くと大概似たような音になるんだわ」とも語っています。

足元の機材でひとつ名前が残っているのがBOSS TR-2(トレモロ)です。ギター・マガジンWEBの取材記事は、The Birthdayのギタリスト、フジイケンジのペダルボードに組み込まれたこのペダルについて「チバユウスケのものを借りている」と記しています。アルバム『サンバースト』では「ラドロックのキャデラックさ」でオンにされていました。

ポイント: 「アンプ直結でバリーンと鳴るか」「構えてしっくりくるか」「見た目が好きか」。チバユウスケの機材選びの物差しは、スペック表よりも身体感覚に寄ったものでした。

同じ方向のサウンドに近づく──現行モデルと中古相場

チバが長く弾いたテネシーローズには、現行の同系モデルがあります。加えて、中古市場にも一定量が流通しています。ここでは実際の出品データを集計した結果を示します。

現行の同系モデルは G6119T-62 Vintage Select Edition '62 Tennessean

グレッチが現在展開している同系モデルが、G6119T-62 Vintage Select Edition '62 Tennessean Hollow Body with Bigsbyです。16インチ幅のホロウボディ、パラレル・トーンバー、ロッキング・バー・ブリッジ、ビグスビーB6CVTという構成。ピックアップはTV Jones製のハイロートロン系シングルコイルで、グレッチ公式の製品情報では「TV Jones Hilo'Tron」、ギター・マガジンの試奏企画では「TV-HT」と表記されています。同誌2025年1月号の掲載時価格は385,000円(税込)でした。

ここは取り違えやすいところですが、チバのシグネチャーモデルに載っていたのはハイ・センシティブ・フィルタートロン、つまりハムバッカーです。現行のテネシアンに載るハイロートロン系シングルコイルとは別系統のピックアップで、「現行品を買えばシグネチャーと同じ音」という関係にはありません。もっとも本人は、この2つの違いよりもギターの個体差のほうが大きいという見方をしていました。

もうひとつ注意したいのが名称です。神田商会は2019年のプレスリリースで、このモデルを「1958年に誕生したグレッチのテネシアン(現在のテネシー・ローズ)」と説明していました。現在は製品名として「Tennessean」が使われており、中古・新品を問わず、同じ型番に2つの名前の在庫が混在しています。探すときは両方の名称で検索するのが確実です。

中古相場の実測(2026年9月15日時点)

デジマートの在庫検索で、ブランドをGretschに絞り、キーワード「G6119」「Tennessee Rose」「Tennessean」「Chet Atkins Tennessee」を横断。商品名に「6119」または「Tennesse」を含む出品を重複排除して集計しました。以下はいずれも出品時の掲載価格であり、成約価格ではありません。

区分

サンプル数

最小

第1四分位

中央値

第3四分位

最大

中古(G6119系リイシュー中心)

20件

208,000円

232,750円

261,000円

303,000円

363,000円

新品(G6119T-62 Vintage Select Edition)

15件

348,000円

357,390円

357,390円

358,001円

397,100円

中古の中央値と新品の中央値の差はおよそ9万6千円。中古側には1990年代から2010年代までの製造年が混在しており、同じ中古枠でも20万円台前半から36万円台まで幅があります。なお1960年代のオリジナル6119 Tennesseanについては、同じ集計での該当出品が10件にとどまり、統計として提示できる母数に達しなかったため、本記事では相場レンジを掲載していません。

数値の代わりに、確認しておきたい項目を挙げておきます。ヴィンテージのホロウボディを検討する際は、①バインディングの浮きや割れ、②ネック折れ・ヒール部の修理歴、③ピックアップとポットのオリジナリティ、④ビグスビーとブリッジの交換歴。この4点は出品情報に書かれていないことも多いため、購入前に販売店へ確認してください。なおチバのメイン個体にもネック折れの修復跡があり、2021年の取材にはその状態のまま持参されています。

シグネチャーモデルの在庫状況

シグネチャーモデルのG6119T-62TB-YCについては、同日のデジマート在庫検索(新品・中古・ヴィンテージすべて)では該当する出品を確認できませんでした。数量限定品のため、探す場合は中古楽器店の入荷情報や委託販売、オークションを継続的に追う形になります。

⚠ 補足: 上記の相場は、1つの楽器検索プラットフォームにおける掲載価格を集計したものです。実際の成約価格、店頭価格、買取価格はこれとは別の水準になります。とくに買取価格は事業者が仕入れる側の価格であり、販売価格と直接比較することはできません。

ポイント: テネシーローズ系は中古の中央値26万円前後、新品の中央値36万円前後。「Tennessee Rose」と「Tennessean」の両方で検索することが、在庫を取りこぼさないコツです。

TMGEのツインギター──アベフトシはテレキャスター、チバはグレッチ

TMGEの2本のギターがどう棲み分けていたのかは、グレッチ購入のエピソードそのものが答えになっています。アベフトシが口にしたという「ギタリストがテレキャスで、ヴォーカリストがグレッチだなんて最高だ」という一言は、2人の役割分担をそのまま言い当てたものでした。

ただし、TMGE期のチバのギターの比重については、本人が控えめに語っている点を押さえておく必要があります。最初のテネシーローズの音について問われた際の答えは、「当時、ミッシェルの時はあまりレコーディングでも弾いていないし、ライヴの時も自分が聴こえれば良かったので。リズムを取るための道具感覚で使っていたかな」というものでした。TMGE期のチバのグレッチは、歌の傍らでリズムを支えるための道具だったことになります。

この自己認識は生涯変わらなかったようです。シグネチャーモデルのインタビューでも「俺はギタリストじゃないからね。ただのギターを弾くのが好きなボーカルなんで」と締めくくっており、バンド仲間のイマイアキノブから「音の当て方がギタリストじゃない」と言われていたことも笑いながら明かしています。

ポイント: 「相方がテレキャスターだから自分はグレッチ」。チバユウスケの機材選択は、バンド内の役割から逆算されたものであり、ギタリストとしての自己主張から出たものではありませんでした。

チバユウスケの機材に関するよくある質問

チバユウスケのメインギターは何ですか?

キャリア後期のメインは、自身のシグネチャーモデルであるGretsch G6119T-62TB-YC Yusuke Chiba Tennessee Black with Bigsbyです。2017年5月に完成したプロトタイプ初号器をそのまま使い続けていたことを本人が語っています。それ以前は1999年頃に購入した6119-62 Tennessee Roseが長くメインでした。

なぜグレッチを使い始めたのですか?

TMGEのアベフトシとの会話がきっかけです。チバが「グレッチ買おうかな」と話したところ、アベが「ギタリストがテレキャスで、ヴォーカリストがグレッチだなんて最高だ」と後押ししたと本人が語っています。グレッチというブランド自体は、ブライアン・セッツァーの影響で知っていたそうです。

シグネチャーモデルはテネシーローズと何が違うのですか?

本人のメインだったテネシーローズを解体・実測してシェイプを再現しつつ、コントロール・ノブは67年製テネシアン、ヘッドロゴは72年製クリッパーを参照しています。本人は「テネシーローズとテネシアンとクリッパーが合体したようなギター」と表現しました。詳しくは「シグネチャーモデル G6119T-62TB-YC Yusuke Chiba Tennessee Black with Bigsby」をご覧ください。

同じ系統のギターを買うといくらくらいですか?

デジマートの出品を集計したところ、G6119系の中古は中央値261,000円(20件)、現行のG6119T-62 Vintage Select Editionの新品は中央値357,390円(15件)でした(2026年9月15日時点の掲載価格)。詳しくは「中古相場の実測」の表をご覧ください。

チバユウスケはギターソロを弾くタイプでしたか?

本人は「俺はギタリストじゃないからね。ただのギターを弾くのが好きなボーカルなんで」と語っています。TMGE期のギターについても「リズムを取るための道具感覚で使っていたかな」と振り返っており、歌の傍らでリズムを担う立ち位置でした。

まとめ──グレッチを軸に据え続けた機材遍歴

チバユウスケの機材は、1999年頃のテネシーローズから最後のシグネチャーモデルまで、グレッチのホロウボディという1本の線でつながっています。その線を引いたのは、アベフトシとの「ギタリストがテレキャスなら、ヴォーカリストはグレッチ」という会話でした。バンド内での役割から楽器を選び、選んだ楽器を20年近く使い、最後にはそれを解体して自分のモデルに作り替える——そういう付き合い方をした人です。

同じ系統の音に近づきたいなら、現行のG6119T-62 Vintage Select Edition '62 Tennesseanか、中古のG6119系が入口になります。現行品のピックアップがハイロートロン系である点は、あらかじめ織り込んでおきたいところです。中古の中央値は26万円前後、新品は36万円前後。ただし本人が「ピックアップの違いよりかは、ギターの個体差のほうがデカイ」と語っていたとおり、同じ型番でも個体の差は小さくありません。可能なかぎり実機を弾いて選ぶことをおすすめします。

そして本人の言葉を借りるなら、目指すべきは「エフェクターを踏んでいない時、アンプ直結でバリーン!と鳴る」状態です。機材を揃えることはその入口でしかなく、あとは構えてしっくりくるかどうか。チバユウスケのギターの選び方は、最初から最後までそこに戻っていました。

本記事の機材情報は、チバユウスケ本人が受けたインタビュー(Gretsch Japan/ギター・マガジン)、専門誌の取材記事、および輸入総代理店のプレスリリースに記載された内容に基づいています。中古・新品の価格は、デジマートの在庫検索を2026年9月15日に実施して集計した掲載価格であり、成約価格ではありません。閲覧時点では変動している可能性があります。サウンドマニアは特定の販売事業者に紐づかない中立的な楽器情報メディアです。記事中のリンクにアフィリエイト広告は含まれていません。

サウンドマニア編集部

楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選びや、メンテナンス・演奏に関する実用的な情報をわかりやすくお届けします。

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