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Charのギターはムスタング6本|機材と中古相場の実測【2026年版】

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サウンドマニア編集部/楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選…

Charの代名詞といえばオリンピックホワイトのFender Mustang。ただし「1本のムスタングを弾き続けてきた」という説明は、正確ではありません。ギター・マガジンWEBが資料として紹介している個体だけでも、1966年製から1978年製までのムスタングが6本あります。

しかもムスタングとの出会いは、計画されたものではありませんでした。愛用していたストラトキャスターの盗難という、まったくの偶然から始まっています。

本記事では、Char本人の発言とFender公式スペックをもとに、使用ギター・アンプ・エフェクター・実際のセッティング値を整理し、さらにデジマートの掲載価格を実測した中古相場まで踏み込みます。

Charとムスタングの出会い — ストラト盗難から始まった関係

きっかけは偶然だった

ギター・マガジンWEBの記事「Charとムスタングの絆」によれば、Charがムスタングを手にしたのは1976年のソロ・デビュー前のことです。8歳でギターを始め、高校生の頃にはすでにスタジオ・ミュージシャンやサポート・ギタリストとして仕事をしていたCharは、友人からフェンダー・ストラトキャスターを購入して愛用していました。ところが、そのギターが盗難に遭います。

落ち込んでいたCharが白いムスタングと出会ったのは、外国の友人らが開いたガレージ・セールでした。同記事で紹介されている本人のコメントでは、盗まれて落ち込んでいたときに偶然出会った楽器であり、それが自分の代名詞になったのは不思議なものだ、という趣旨のことを語っています。

つまり「ムスタングの音を求めて選んだ」のではなく、手元に来たムスタングが本人にはまった、という順序です。

ショートスケールが生んだ「9th」の発見

イシバシ楽器が2019年に行ったインタビューで、Charはムスタングを初めて持ったときのことをこう語っています。ストラトをずっと弾いていた自分が9thのつもりで押さえたら、マイナーになっていた。でもそれがカッコいいと思った——と。自分で発明したフォームだ、とも話しています。

ムスタングの24インチ・スケールは、ストラトキャスターの25.5インチより弦長が短く、同じフォームでも指の届く音程の関係が変わります。ギター・マガジンWEBの記事も、この24インチという仕様がEm(9)やDm(9)の短3度を押さえやすくしている点に触れています。

Charのフレーズの一部は、機材の寸法がきっかけになって生まれたものだ、ということになります。

Charが使ってきたムスタング — 個体別の一覧

ギター・マガジンWEBは、資料として残っているCharのヴィンテージ・ムスタングを6本紹介しています。以下はその内容を整理したものです。

#

個体

年式

主な使用時期・作品

特徴

1

白

1967年製

ミニ・アルバム『MUSTANG』

大きな改造がなく状態が良い。下の2番の個体と交換する形で入手

2

白(代名詞的1本)

1966年末〜1967年と思われる

ソロ初期('76〜'78年)〜JOHNNY, LOUIS & CHAR〜PINK CLOUD

トレモロアームを黒キャップに交換、ペグ交換、ストリング・ガイド追加など改造点が多い

3

ブルー

1966年製

90年代半ば〜後半のメイン。1992年に入手

状態の良い個体

4

白

1978年製

1979年12月のJL&C初の武道館公演、1988年のChar & The Psychedelixツアー

ネック・ピックアップをミニハムバッカーに改造。スパイダーマンのシール

5

黒

1978年製

『PSYCHE』『PSYCHE Ⅱ』

神田すずらん通りの中古楽器店で格安入手

6

ブルー/コンペティション・ストライプ

1978年製

ギター・マガジン1984年1月号の表紙

ネック・ピックアップをハムバッカーに改造。ストライプはリフィニッシュで、元はサンバースト/黒ピックガード

もっともよく知られている2番の個体について、同記事は製造年を「1966年末〜1967年と思われる」と推定の形で記しています。専門誌の記述が断定ではない点は、年式を語るうえで踏まえておきたいところです。

一覧から読み取れるのは、Charがムスタングという「機種」に固執する一方で、個体そのものは時期によって入れ替えてきたということです。同記事も、Char自身は年式にこだわらずムスタングを愛用してきたと書いています。

ムスタング以外のギター

イシバシ楽器のインタビューで、Charはライブでのギターの使い分けについて「ギブソンとフェンダーしか俺持ってないけど」と話しています。同じインタビューでは、以前はずっとギブソン弾きだったこと、ファースト・アルバムの「スモーキー」の中間部のカッティングにはもう1本ギターが重ねられており、それがレスポールだということも語られています。かつてゴールドトップのレスポール1本でライブを通した回があったことにも触れています。

ストラトキャスターについては、本人所有の1959年製バーガンディミストが2018年にFender Custom Shopでシグネチャー化されています。ZICCAの製品ページとイシバシ楽器の告知によれば、マスタービルダーのポール・ウォーラーが手がけた限定20本のマスタービルト版(発表時の価格は税抜1,500,000円)と、カスタムビルトのJourneyman Relic版(同615,000円)の2モデルが発表されました。

Fender Mustangという楽器 — 公式資料で見る成り立ち

スチューデント・モデルとして生まれた

Fender公式の解説記事「Short Scale, Big Sound: The Mustang Story」によると、ムスタングは1964年8月に発売されました。MusicmasterとDuo-Sonicに続くスチューデント・シリーズの3機種目で、シリーズ初のオフセット・ボディを持つモデルです。当時の価格は189.50ドルでした。

同記事によれば、ムスタングはスチューデント・モデルとして初めてビブラート・ユニットを搭載した機種でもあります。フローティング・ブリッジと「Fender Dynamic Vibrato」テールピースの組み合わせはジャズマスターに似ていますが、ムスタングのブリッジ・サドルは弦の溝が1本ずつしかない点が異なります。

項目

Mustang(1964年当時)

Stratocaster

スケール長

24インチ(610mm)

25.5インチ(648mm)

ボディ形状

オフセット・ウェスト

ダブルカッタウェイ

ビブラート

Fender Dynamic Vibrato(フローティング・ブリッジ)

シンクロナイズド・トレモロ

ピックアップ

シングルコイル×2(各PUに3ポジション・スライドスイッチ)

シングルコイル×3

フレット数

22フレット

—

位置づけ

スチューデント・モデル

上位機種

8通りのトーンを生むスライドスイッチ

ムスタングの配線は、当時のFenderとしては異例のものでした。Fender公式記事の説明では、各ピックアップにそれぞれ3ポジションのスライドスイッチが付いており、「順位相オン — オフ — 逆位相オン」を切り替えます。ピックアップ・セレクターは持たず、この2つのスイッチの組み合わせだけで8通りのトーン設定が得られる仕組みです。

両方のスイッチをセンターにすると音が出なくなります。イシバシ楽器のインタビューでは、この点についてCharが「未だにビックリするよ、あれ。あれっ、音出ねぇぞって」と話しています。フェイズアウト・サウンドについては「使わないよね? 偶然そこになっちゃうことある」とも語っており、旧来のムスタングでは基本的に両ピックアップのミックスで弾いていたことがわかります。

なお同じFender公式記事には、この配線を通常のセレクタースイッチに改造することが発売当時から一般的で、ヴィンテージのムスタングはピックアップや配線が改造されている個体が多い、という記述もあります。中古を検討するうえで重要な前提です。

年式による仕様の変化

Fender公式記事に記載されている仕様変更を、年代順に整理します。中古個体の年式を推定する手がかりになります。

時期

主な変化

1964年

発売。スラブ・ボディ、小型ヘッド、クルーソン・ペグ。カラーは赤・白・青の3色

1965〜1966年

CBS期の大型ヘッドに変更。ヘッドに特許番号を追加。「Fキー」ペグに

1966年

Mustang Bassを追加

1967〜1968年

ヘッドの「Offset Contour Body」デカールが消える。テールピースに特許番号

1969年

ボディ・コンターとフォアアーム・コンターを追加。コンペティション・フィニッシュが登場

1970年頃〜1973年頃

コンペティション・モデルが通常モデルを置き換え、その後終了。3プライ白ピックガードへ

1974年

ストリング・ツリーを2つに

1976年

3プライ黒ピックガード、黒のアーム・チップ、ストラト型コントロール・ノブが標準に

1977年

シリアルナンバーがネックプレートからヘッドへ移動。Antiguaが選択可能に

1982年

生産終了。Fenderのフローティング・ブリッジ機として最後の終了モデル

1990年

再発。以後、オルタナティブ/グランジ系のプレイヤーに支持される

日本製のムスタングについては、ギター・マガジンWEBが「日本製としては、80年代以降も生産されている」と記しています。

Charシグネチャーモデルの系譜

モデルの登場順

年

モデル

製造

2011年

Char Signature Stratocaster "Charizma"(200本限定)

Fender Custom Shop

2012年

Char Signature Mustang "Free Sprits"

Fender Custom Shop(US製)

2018年

Char 1959 Stratocaster Burgundy(マスタービルト/カスタムビルトの2種)

Fender Custom Shop

2019年

CHAR MUSTANG

Made in Japan

2020年

Fender × Zicca Char Mustang 2020 -Zicca Limited Edition-

Made in Japan

Fender公式の製品ページは、"Free Sprits"(2012年)を「30年ぶりのUS製Mustangの復活」と説明しています。1982年の生産終了から数えた年数です。

1本目の"Charizma"については、Charが主宰するZICCAの解説ページに経緯が記されています。デビュー35周年を記念したモデルで、マスタービルダーのポール・ウォーラーが担当。開発過程の2011年2月にフェンダーとのエンドースメント契約締結が正式発表され、同年7月に完成、チームビルトで200本限定生産という流れです。

ここで補足しておくと、ZICCAはギター・ブランドではありません。ZICCA RECORDSはCharが主宰するレーベルで、CD・DVD・グッズの通信販売や音源・動画の配信を行っています。2020年の限定モデルは、そのレーベルとFenderのコラボレーションとして販売されたものです。

現行 CHAR MUSTANG のスペック

2019年に発売された日本製のCHAR MUSTANGは、Fender公式サイトに掲載されている現行モデルです。

項目

仕様

製品名

CHAR MUSTANG®, Rosewood Fingerboard, Olympic White

モデル番号

5652600305

ボディ

Basswood/Gloss Polyester

ネック

Maple/シェイプは Char's "C"

指板

Rosewood、ラディアス9.5インチ(241mm)

フレット

22、Vintage-Style

ナット

Bone、幅1.615インチ(41.02mm)

スケール長

24インチ(610mm)

ピックアップ

Single-Coil Mustang®(ブリッジ/ネック)

スイッチング

3-Position Toggle(1:ブリッジ/2:ブリッジ+ネック/3:ネック)

コントロール

Volume, Tone

ブリッジ

6-Saddle Vintage-Style Synchronized Tremolo

ピックガード

Red Tortoiseshell

ペグ

Vintage-Style with Aged White Plastic Buttons

付属品

ギグバッグ

価格

166,100円(税込。Fender公式サイトで2026年9月16日に確認)

デジマート・マガジンの製品ニュース(2019年8月29日)によれば、発売日は2019年9月21日、発売時の価格は128,000円(税別)でした。

「ストラトの機能性を載せたムスタング」

Fender公式の製品説明は、このモデルの開発コンセプトを「Stratocaster®の機能性を搭載したMustang」と明記しています。ストラトキャスターより薄いムスタングのボディ厚に合わせてシンクロナイズド・トレモロ・ブリッジを新開発し、ピックアップ操作はスライドスイッチではなく3ポジション・トグルに変更。コントロールノブの位置もストラトキャスターに近い感覚で操作できるよう調整されています。

つまりこのモデルは、ヴィンテージ・ムスタングの復刻ではありません。ムスタング特有の機構をあえて置き換えたモデルです。

変更の理由は、イシバシ楽器のインタビューで本人が語っています。ブリッジについては、ムスタングのユニットはチューニングが狂いやすいので1から開発してもいいと思っていたが、ストラトのユニットを入れてみたら入ったから、という経緯。ボリュームノブについては、従来のムスタングのボリューム位置だと手が入らないため、ピックガードを長くして位置を上げてもらった、と説明しています。

デジマート・マガジンの記事には、ボディ・バックのパネルを排除していること、ピックガードがこのモデル専用のシェイプであること、Char本人が特に5〜6弦について「よく鳴るようになった」と評価していることも記載されています。

Charのアンプとエフェクター

アンプはMatchless

2019年のイシバシ楽器のインタビューで、インタビュアーの「アンプはもうマッチレスが長いですが」という質問に対し、Charは「気がついたらもう20年ぐらいつかってるか?」と答えています。気に入っている点として挙げたのはパイロットランプが青いことでした。友人に「新しいアンプを使ってみないか」と声をかけられて試したところ、ランプが青かったので使うことにした、という経緯を語っています。

同じインタビューでマーシャルについては「俺はマーシャルだけはわかんない、使ったことないから」「ツマミがいっぱいあるヤツだめなんだよ」と語っています。

Fender系アンプが土台である、という説明を見かけることがありますが、本人がインタビューで長期使用を語っているのはMatchlessです。なお2019年12月のトークイベントではRoland JC-120を弾いていますが、これは主催者側が用意した機材だとデジマート・マガジンのイベントレポートに明記されています。

歪みはテープエコーで作る

同インタビューで、歪みの作り方について「歪みはコピーキャットってことなんですか?」と問われ、Charは「うん、そうね」と答えています。コピーキャットはテープ式のエコーマシンで、同記事の脚注にはプリアンプ代わりに使うアーティストも多い機材だと説明されています。後述するVEMURAMの製品説明では、これをWatkins Copicatと記しています。

つまり歪み系ペダルでゲインを作るのではなく、テープエコーを通したときのブーストを歪みとして使っている、ということです。

CE-1とKlon CENTAUR

コーラスについては、同インタビューでCE-1が話題に上がっています。もともとはベーシストのルイズルイス加部がベースで使っていたもので、Charは「ボリュームも付いてるし、歪んでくれるし、きれいにもできる」と評しています。

2025年2月に発売されたVEMURAMとの共同開発ペダル「SPIRITONE Char Signature Overdrive」の製品説明では、Charが長年愛用してきた本人所有のKlon CENTAURを基準に開発したこと、そしてCharがドライブ・ペダル単体ではなくCE-1やWatkins Copicatが持つブースト・サウンドとの組み合わせでドライブ・サウンドを作っていることが、開発の出発点として説明されています。

インタビューでの本人の証言と、メーカー側の開発時の説明が、同じ構造を指しているということです。

公開されているセッティング値

イシバシ楽器のインタビューで、Charはギター側のボリュームの使い分けを具体的に語っています。

ボリューム位置

本人の説明

10

クランチな感じ。ナチュラルな歪み

8

ちょっと太いサウンド

5

カッティングがシャキシャキ鳴る感じ

トーンについては「まず、無い」、つまりほとんど触らないと答えています。

アンプの設定については、初めて触るアンプはまずツマミを全部10にして、ハイが強いのかミドルなのかロウなのか、どのくらい歪むのかという特性を掴む、という手順を語っています。

チューニングについては、ギター・マガジンWEBの記事に、取材中にCharがペグに触れずアーム・ダウンとアップの繰り返しだけでチューニングしていたという場面が紹介されています。同記事によれば、Charは「ペグは固定しておいてアームでチューニングすれば、アーミングしても狂わない(もしくは、狂っても元に戻せる)」と説明したとのことです。

これらは高価な機材を揃えなくても試せる部分です。機材を入れ替える前に確認しておく価値があります。

ムスタングの中古相場 — 実測データ

収集方法

以下の数値は、デジマートのエレクトリックギター・カテゴリを複数キーワード(CHAR MUSTANG/Fender Mustang/Fender Japan Mustang/Made in Japan Mustang/ムスタング)で横断的に取得し、重複を除いた382件から分類・集計したものです。取得日は2026年9月16日。ベース、Musicmaster、Bullet、Squier、ジャズマスター等は除外しています。

重要な前提が2つあります。ひとつは、これらが掲載価格(売り手の提示価格)であり、成約価格ではないこと。もうひとつは、買取価格とはまったく別物であることです。買取は事業者が仕入れる側の価格なので、販売価格と直接は比較できません。

平均値ではなく四分位(Q1・中央値・Q3)で示しています。ヴィンテージのように一部の高額個体が混ざる分布では、平均値が実態から離れるためです。

実測レンジ

区分

サンプル数

最安

Q1

中央値

Q3

最高

日本製Fenderムスタング 中古(MG系/Made in Japan/MIJ)

29件

100,980円

128,900円

148,000円

159,500円

220,000円

USAヴィンテージ・ムスタング 中古(1965〜1978年製の年式表記あり)

18件

198,000円

292,250円

496,500円

550,000円

987,800円

日本製の中古は、半数が128,900円から159,500円のあいだに収まります。内訳ではMG69系とMade in Japan Traditionalの出品が多く、キャンディアップルレッドやヴィンテージホワイトが目立ちます。

USAヴィンテージは幅が大きく、Q1とQ3で25万円以上の開きがあります。実測した18件のうち、上位5件中4件は1969年製から1973年製のコンペティション・フィニッシュの個体でした。最高額は1969年製のコンペティション・オレンジ(マッチングヘッド)で987,800円です。一方で1977年製・1978年製は198,000円から297,000円に集まっており、年式帯と仕上げによって価格帯が分かれています。

CHAR MUSTANGの相場は「まだ出せない」

シグネチャーモデルについては、レンジを提示できるだけのデータが集まりませんでした。

2026年9月16日時点でデジマートに出ていたCHAR MUSTANGは、新品・新品特価が14件(135,000円〜166,100円)、中古は1件(110,000円)のみです。中古1件から相場を語ることはできないため、本記事では中古レンジを掲載しません。

現実的な判断材料としては、Fender公式の価格が166,100円(税込)であること、実売の新品が135,000円から見つかること、中古の出品がごく少ないことの3点になります。中古を待つより、新品の値付けを複数店で比較したほうが結果的に早い、という状況です。

参考までに、同日には「Owned & Played by Char」として本人が所有・演奏したと記載された1965-66年製の個体が3,000,000円で出品されていました。こうした来歴付きの個体は出品者の記載に基づくもので、通常の相場とは別枠で考える必要があります。

購入チャネルの選び方

チャネル

試奏

保証

配送リスク

向いているケース

楽器専門店(店頭)

可能

店舗ごとに設定あり

なし

ヴィンテージ、高額個体

楽器専門店(通販)

不可

店舗ごとに設定あり

低い(専門の梱包)

遠方の店舗にある個体

フリマアプリ

不可

プラットフォームの規定による

梱包が出品者任せになる

価格優先かつリスクを許容できる場合

オークション

不可

出品者次第

梱包が出品者任せになる

年式や改造の見極めができる場合

委託販売

店舗による

委託店による

低い

個人間より安心感を求める場合

手数料はプラットフォームや時期によって変わるため、購入前にそれぞれの公式ヘルプで最新の条件を確認してください。

配送については、ネック折れや打痕のリスクが現実にあります。個人間取引で購入する場合は、ハードケースの有無、二重梱包の可否、ネックを固定するかどうかを事前に確認しておくと安全です。

中古ムスタングのコンディションチェック

ムスタングには、ストラトキャスターやレスポールとは違う固有の確認箇所があります。

ムスタング固有の3項目

1. スライドスイッチの接触不良

各ピックアップに付く3ポジションのスライドスイッチは、構造上、接触不良が起きやすい部分です。両方をセンターにすると音が出なくなるのは正常な挙動なので、それ以外のすべてのポジションで確実に音が出るか、切り替え時にノイズが出ないかを確認します。接点洗浄やスイッチ交換で対応できる範囲の不具合です。

2. 配線とピックアップの改造

Fender公式記事が指摘しているとおり、ムスタングは発売当時から配線の改造が一般的で、ヴィンテージ個体はピックアップや配線が変更されているものが多く見られます。オリジナル配線かどうかは価格に直結するため、キャビティ内部の写真を必ず確認してください。

Charの個体にも、ネック・ピックアップをハムバッカーやミニハムバッカーに載せ替えたものが複数あります。改造個体が悪いという話ではなく、価格に見合っているかという判断の問題です。

3. フローティング・ブリッジとビブラート・ユニット

ブリッジが浮いた状態で弦とバネのテンションが釣り合う構造のため、スプリングの劣化はアームのガタつきやチューニングの不安定さに直結します。アームを軽く押し引きして、異音や過度な遊びがないかを確認します。ムスタングのブリッジ・サドルは弦の溝が1本ずつしかない構造なので、サドルの摩耗や溝の位置ずれも見ておきたい箇所です。

エレキギター共通の確認項目

  • フレット摩耗:1〜5フレットと12フレット周辺の頂点に、平らな部分や溝ができていないか

  • ネックの反り:1フレットと最終フレットを押さえた状態で中間フレットの隙間を見る。トラスロッドに調整の余地が残っているかも確認する

  • ポット・ジャックのガリ:ノブを回したとき、シールドを差したときにノイズが出ないか

  • 打痕・塗装割れ:演奏に影響しない外観のダメージをどう評価するかは好みの問題

ヴィンテージを狙う場合の追加確認

年式ごとの仕様変更(前掲の表)と現物が矛盾していないかを照合します。ヘッドの大きさ、デカールの有無、ボディ・コンターの有無、ストリング・ツリーの数、シリアルの位置——これらは年式の裏づけになると同時に、パーツ交換やリフィニッシュを見抜く手がかりにもなります。

オンラインで購入する場合、最低限この6点の写真を依頼してください。

  • ヘッド表裏

  • ネック裏(シリアルナンバー)

  • ボディ表裏

  • ピックアップ・ブリッジのアップ

  • キャビティ内部

  • ネックポケット

よくある質問

Q1. CHAR MUSTANGは初心者でも弾けますか?

24インチのショートスケールは弦のテンションが低く、コードを押さえる負担は25.5インチのギターより軽くなります。Fender公式の製品説明によれば、このモデルはピックアップ操作を3ポジション・トグルに変更しており、より直観的な操作を可能にするものだと説明されています。ブリッジについてもFender公式は、安定したチューニングを提供する6-Saddle Vintage-Style Synchronized Tremoloを搭載していると説明しています。

Q2. ヴィンテージのムスタングとCHAR MUSTANGでは何が違いますか?

設計思想が異なります。ヴィンテージはFender Dynamic Vibratoとスライドスイッチ、CHAR MUSTANGはシンクロナイズド・トレモロと3ポジション・トグル。ボディ厚はムスタングのまま薄く保たれていますが、アーミングの挙動とピックアップの操作系は別物です。2019年のツアーについてCharは「新しいムスタング1本でやったね」と語っており、近年のライブに近いのはCHAR MUSTANGです。一方、往年のレコーディングで鳴っているのはヴィンテージ側の構造だ、ということになります。

Q3. Charと同じ年式のムスタングを買うにはいくら必要ですか?

2026年9月16日時点のデジマートの掲載価格では、年式表記のあるUSAヴィンテージ・ムスタング18件の中央値が496,500円、Q1が292,250円、Q3が550,000円でした。ギター・マガジンWEBが紹介している代名詞的な個体の年式は「1966年末〜1967年と思われる」とされています。実測した18件のうちこの年代にあたるのは1966年製が548,000円、1967年製が498,000円の2件で、いずれも中央値付近から上でした。

Q4. Charのエフェクターボードはどんな構成ですか?

2019年のイシバシ楽器のインタビューで、Charは歪みをコピーキャット(テープエコー)で作っていると答えています。同じインタビューではCE-1のコーラスも話題に上がっています。VEMURAMの製品説明では、本人所有のKlon CENTAURと、CE-1やWatkins Copicatのブースト・サウンドを組み合わせてドライブ・サウンドを作っていると説明されています。なお2019年12月のトークショーではアンプ直で弾いていたと、デジマート・マガジンのレポートに記されています。時期やステージによって構成は変わります。

Q5. ムスタングのトレモロは固定したほうがいいですか?

固定すればチューニングの安定性は上がりますが、ムスタング特有のアーム表現は使えなくなります。Charはアーム操作を表現としてもチューニング手段としても使うスタイルで、ギター・マガジンWEBの記事にはペグを固定してアームでチューニングするという本人の考え方が紹介されています。どちらを取るかは演奏スタイル次第です。

まとめ

Charの使用ギターを整理すると、次のようになります。

ムスタングという機種を一貫して使いながら、個体は1966年製から1978年製まで複数を入れ替えてきました。ムスタング以外ではギブソンのレスポールとフェンダーのストラトキャスターを使い分け、1959年製のストラトキャスターはCustom Shopでシグネチャー化されています。シグネチャー・ムスタングは2012年のUS製カスタムショップ・モデルを経て、2019年に日本製のCHAR MUSTANGへ。現行モデルはムスタングの機構をストラトキャスター寄りに置き換えた設計です。

そして音を作っているのは、Matchlessのアンプ、Watkins Copicatによる歪み、CE-1、そしてギター側のボリューム操作です。ボリューム10でクランチ、8で太く、5でカッティング——本人が語っているこの使い分けは、どんなギターとアンプでも今日から試せます。

ギターを選ぶなら、選択肢は3つです。

  • CHAR MUSTANG(新品135,000円〜166,100円、2026年9月16日時点の実測):本人監修の現行仕様。中古はほとんど流通していないため、新品の値付けを複数店で比較する形になります

  • 日本製Fenderムスタング(中古の中央値148,000円、同時点・N=29):出品数が多く、ムスタングの弾き心地を試すには現実的です

  • USAヴィンテージ(中古の中央値496,500円、同時点・N=18):Charの個体に年代が近い一方、改造やリフィニッシュの見極めが前提になります

どれを選ぶにしても、機材でたどり着ける部分と、たどり着けない部分があります。Charのムスタングとの出会いが盗難という偶然だったように、自分に合う1本も、探して見つかるとは限りません。

サウンドマニア編集部

楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選びや、メンテナンス・演奏に関する実用的な情報をわかりやすくお届けします。

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