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鮎川誠の使用ギター|1969年製の黒いレス・ポール・カスタム【2026年版】

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サウンドマニア編集部/楽器の購入ガイドや基礎知識を発信するサウンドマニア編集部です。ピアノ・ギターをはじめとした楽器選…

シーナ&ロケッツの鮎川誠の使用ギターといえば、黒いギブソン・レス・ポール・カスタムです。2015年1月公開のデジマート・マガジンのインタビュー(取材は2014年末)で本人は、自分が使っているのは1969年製で、シーナ&ロケッツを始めた1978年に譲ってもらったと話しています。ギター・マガジンWEBの2023年の追悼記事は、このレス・ポール・カスタムをマーシャル1987につないでドライブさせるシンプルなスタイルを、鮎川が長年こだわり続けた流儀として紹介しています。

2014年末には、ギブソン・ジャパンから1968年型のリイシュー・モデル「1968 Les Paul Custom VOS Antique Ebony」が贈られました。鮎川誠は2023年1月29日に74歳で亡くなっています。本記事では、1969年製レス・ポール・カスタムを手にした経緯、2014年のリイシュー、所有していたギター、アンプ、本人が語った弾き方、購入時の確認ポイントを、デジマート・マガジンの本人インタビューとギター・マガジンWEBの追悼記事などをもとに整理します。

1969年製レス・ポール・カスタム:1978年に友人から譲り受けた1本

鮎川はデジマート・マガジンのインタビューで、1960年代にギブソンのレス・ポールに心をつかまれたと語っています。当時はギブソンの型番の呼び方も分からなかったものの、ローリング・ストーンズ「サティスファクション」のシングル盤(1965年)にあった、キース・リチャーズがビグスビー付きのサンバーストを持つ写真を見て「これだこれだ!」と感じたところから始まったと振り返っています。

自分のギターについては、当時は何年製か分からなかったものの、シリアル番号を見てもらって1969年製と分かり、「ロック(69)で語呂がいいな」と思ったと話しています。このギターとの出会いは、福岡で友人から「レス・ポールの黒、買うたちやから」と連絡を受け、「見せろ」と言って触ったときだったそうです。

ギター・マガジンWEBの追悼記事によると、この1969年製は、鮎川の友人でブロークダウン・エンジンというバンドのギタリストだった津和野勝好が購入したもので、鮎川が事あるごとに借り、シーナ&ロケッツを結成した頃に正式に譲り受けたとのことです。本人もデジマート・マガジンのインタビューで「このギターはシーナ&ロケッツを始めた時(1978年)に譲ってもらったんですね」と話しています。同じ追悼記事は、このギターを1970年のサンハウス結成以来愛用し続けてきた1本としています。

黒を選んだ理由を聞かれた鮎川は、「いやいや、ただもう出会ったのが黒いレス・ポールやったからね」と答えています。デジマート・マガジンの記事は、鮎川を「日本で最もレス・ポール・カスタムが似合う男」と紹介しています。

鮎川誠のギター:愛用の1969年製と2014年に贈られたリイシュー

モデル

年式

入手・時期

出典での扱い

Gibson Les Paul Custom(黒)

1969年製

1978年に友人から譲り受けた(それ以前から借りていたとされる)

本人が「僕が使っているのは1969年」と発言(デジマート・マガジン、2015年1月公開)

Gibson Custom Shop 1968 Les Paul Custom VOS Antique Ebony

2014年10月に登場したリイシュー

2014年末にギブソン・ジャパンから贈られた

本人は「とりあえず次のライブに連れて行く」と発言(デジマート・マガジン、2015年1月公開)

※デジマート・マガジン「週刊ギブソン 第33回」(2015年1月9日)とギター・マガジンWEBの追悼記事(2023年3月8日)をもとに編集部が整理。追悼記事が所有ギターとして挙げたモデルは、使用場面の記載がないため表から外し、下の「そのほかの所有ギター」で紹介しています。

Gibson Les Paul Custom(1969年製):マーシャルと組めば「自分たちの音」を出せる1本

1969年製を弾き続けてきた理由を聞かれた鮎川は、デジマート・マガジンのインタビューで、シーナの歌のバックで弾くギターについて「もう声の一部やし、自分のサウンドなんですよ」と答えています。続けて「僕の1969年製は、マーシャルと組めば自分たちの音をいつでもどんな条件でも出してくれる」と話し、別のギターを持っていくこともあるものの「違う音楽になってしまう」と語っています。

ギター・マガジンWEBの追悼記事は、長年の使用で黒の塗装があちこち剥げ、激しいピッキングで木部まで削れていること、ネック裏は塗装が全体的に剥がれているだけでなく木が指の形のように凹んでいることを伝えています。同記事は、40年以上にわたって1本のギターにこだわり続けた例は海外にもないと書いています。

長女の鮎川陽子は文藝春秋2025年8月号の記事で、父が黒のギブソン・レス・ポール・カスタム'69を生涯弾き続け、ライブでもレコーディングでも取材のときもいつも一緒で、「ブラックビューティー」と呼んでいたと振り返っています。ギター・マガジンWEBによると、2023年2月4日に行われた「ロック葬」の会場にも、このギターが置かれていました。ギター・マガジンWEB(2023年3月30日)によると、2023年4月13日発売のギター・マガジン5月号は鮎川を表紙にした号で、紙版には1969年製レス・ポール・カスタムの原寸大ポスターが付属すると告知されています。

Gibson Custom Shop 1968 Les Paul Custom VOS Antique Ebony:2014年末に贈られたリイシュー

2015年1月9日のデジマート・マガジンの記事によると、1968 Les Paul Custom VOS Antique Ebonyは、1968年製レス・ポール・カスタムを再現したリイシュー・モデルとして前年10月に誕生しました。ギブソン・ジャパンはこのモデルを鮎川に進呈し、その様子は前年末にギブソン・ショールームで取材されています。

同記事は1968年型の特徴として、それまでのカスタムがトップを含めボディ全体を1ピースのマホガニーで作っていたのに対し、2ピースのメイプル・トップと1ピースのマホガニー・バックになったこと、ハムバッキング3基だったピックアップが2基になったことを挙げています。製品情報に掲載された主な仕様は次のとおりです。

項目

製品情報の記載

ボディ

Plain maple 2piece top, 1968 top carving / Mahogany 1piece body back

ネック

14 degree mahogany 1piece neck / 1968 neck profile

指板

Ebony

ペグ

Gold waffle back tuners

ナット

Nylon

ピックアップ

Alnico 2 magnet unmatched pickups

ブリッジ/テールピース

ABR-1, metal saddles and wire / Aluminum stop bar tailpiece

※デジマート・マガジン(2015年1月9日)掲載の製品情報をもとに編集部が整理。同記事の写真キャプションでは、ナイロン・サドルが「オプション」として紹介されています。

鮎川は試し弾きの感想として、「僕のギターのほうが線が細くて、トーンが硬く感じた。リイシューのほうが太いちゅうか、ひょっとしたらこっちのほうがスゴイかもしらん」と話しています。ボリュームを上げたときの音量の変化についても、「このリイシューはそのメリハリもうまく再現してて、僕の使ってるやつと同じ」と評価しています。

一方で、どちらがバンドに合うかはシーナの歌のバックで弾いてみないと分からないとして、「そこんとこは今からライブで使ってみないとわからんから、とりあえず次のライブに連れて行く」と語っています。インタビューの時点では、バンドと合わせて試す前の段階でした。

そのほかの所有ギター:数十本を所有していたと追悼記事が紹介

ギター・マガジンWEBの追悼記事によると、鮎川は1969年製のほかにも、微妙に仕様の異なる68年製のものや、P-90ピックアップを搭載した56年製のビンテージなど、複数のレス・ポール・カスタムを所有していました。さらに、サンハウス時代に手に入れた68年製のフェンダー・ストラトキャスター、テレキャスター・デラックス、ギブソンSGカスタム、セミアコのレス・ポール・シグネチャー、ES-345、フライングVなど、数十本のギターを所有するギター・フリークだったと紹介されています。

同記事はこれらを所有していたギターとして挙げており、どの時期にどの場面で使ったかは書いていません。また、ここでの「68年製」のレス・ポール・カスタムが、2014年に贈られたリイシューを指すのかどうかは、記事の文面からは分かりません。

アンプ:マーシャルと組むシンプルなスタイル

機材

役割

出典での扱い

マーシャル(機種名の言及なし)

アンプ

本人が「僕の1969年製は、マーシャルと組めば自分たちの音をいつでもどんな条件でも出してくれる」と発言(デジマート・マガジン、2015年1月公開)

Marshall 1987

アンプ

追悼記事が、レス・ポール・カスタムをつないでドライブさせるスタイルを「長年にわたって鮎川がこだわり続けた流儀」と紹介(2023年)

Marshall JVM205H(ヘッド)+1960A(キャビネット)

アンプ+キャビネット

デジマート・マガジンの記事(2015年1月公開)に「使用アンプ」として記載

Gibson 18' Purple Gibson Instrument Cable

シールド

同記事に「使用シールド」として記載

※デジマート・マガジン(2015年1月9日)とギター・マガジンWEBの追悼記事(2023年3月8日)をもとに編集部が整理。エフェクターは、この2つの記事に具体的な機種の記載がないため表に載せていません。

本人の発言に出てくるのは「マーシャル」までで、機種名は語っていません。Marshall 1987の名前は、ギター・マガジンWEBの追悼記事の記述です。デジマート・マガジンの記事には、使用アンプとしてマーシャルJVM205Hのヘッドと1960Aのキャビネットが記載されています。

本人が語った弾き方:ボリュームの上がり方とフレット

デジマート・マガジンのインタビューで鮎川は、PAが整っていなかった時代はアンプの音の大きさが勝負だったとして、レス・ポールは「ストラトよりも1.5倍ぐらい大きな音がして」頼もしいと語っています。ボリュームの上がり方については、「(ボリュームを)2〜3ぐらいにしてミドル・ポジションで弾くとキレイな音が出るけれども、そのまま8ぐらいまでは自然に音が大きくなって、9〜10ぐらいでブワーン!って上がるんですよ」と説明しています。

フレットについては、「僕のはフレットレス・ワンダーで、最初はペタンとしていて本当に驚いたんです」と話しています。弾きにくいという人もいるとしつつ、自分は「ほとんどコードを弾いて、あとはガチャガチャとノイズを出しよるだけ」で、「握って音が出ればそれでいい」という考えです。

黒いレス・ポールの音については、2本の弦をいっぺんに弾くとキレが良く馬力があると話し、「チョーキングした音がいつまでもフィードバックで残る感じは他のギターでは物足らん」と語っています。ライブでは6弦が切れても、換えるべき時ではないと思えばそのままアンコールまで弾くこともあると話しています。

価格と入手方法:リイシューの希望小売価格と中古の確認ポイント

1968 Les Paul Custom VOS Antique Ebony(リイシュー)

2015年1月9日のデジマート・マガジンに掲載された製品情報では、1968 Les Paul Custom VOS Antique Ebonyのメーカー希望小売価格は698,000円(税別)でした。

中古・ヴィンテージ:相場レンジは掲載していません

本記事では、実測にもとづく中古・ヴィンテージの相場レンジを掲載していません。鮎川と同じ黒いレス・ポール・カスタムを探すときは、次の点を確かめながら個体ごとに判断してください。

  • 年式:鮎川も、自分のギターが1969年製だとシリアル番号を見てもらって分かったと話しています。オリジナルのヴィンテージか、Custom Shopのリイシューかをまず確認します

  • ボディ構成:デジマート・マガジンの記事は、1968年型の特徴を2ピースのメイプル・トップと1ピースのマホガニー・バックとしています

  • フレット:インタビューでは、カスタムならではの細く低いフレットと、リイシューに付いているワイド・フレットの違いが話題になっています。弾き心地にかかわるので試奏で確かめましょう

  • ナットとサドル:リイシューの製品情報では、ナットはナイロン、サドルはメタルと記載されています(ナイロン・サドルはオプション)

  • 付属品:リイシューの製品情報では、Custom Shopのハードケースと証明書(Certificate Authenticity)が付属品として記載されています

よくある質問

鮎川誠のメインギターは何ですか?

1969年製のギブソン・レス・ポール・カスタム(黒)です。2015年1月公開のデジマート・マガジンのインタビューで本人が「僕が使っているのは1969年」と話しており、ギター・マガジンWEBの2023年の追悼記事も、1970年のサンハウス結成以来愛用し続けてきた1本として紹介しています。

1969年製のレス・ポール・カスタムはいつ手に入れたのですか?

本人の話では、シーナ&ロケッツを始めた1978年に譲ってもらいました。ギター・マガジンWEBの追悼記事によると、元は友人の津和野勝好が購入したギターで、鮎川はそれ以前から事あるごとに借りていたとのことです。

アンプは何を使っていましたか?

マーシャルです。本人は2015年1月公開のインタビューで、1969年製は「マーシャルと組めば」自分たちの音を出してくれると話しています。ギター・マガジンWEBの追悼記事は、レス・ポール・カスタムをマーシャル1987につないでドライブさせるスタイルを長年の流儀と紹介しています。2015年1月のデジマート・マガジンの記事には、使用アンプとしてマーシャルJVM205Hと1960Aキャビネットが記載されています。

2014年に贈られたリイシューと本人の1969年製はどう違いますか?

鮎川は試し弾きをして、自分のギターのほうが線が細くトーンが硬く、リイシューのほうが太いと感じたと話しています。フレットについては、インタビューでカスタムならではの細く低いフレットに対し、リイシューにはワイド・フレットが付いていると紹介されています。

まとめ:鮎川誠の使用ギターの中心は1978年に譲り受けた1969年製レス・ポール・カスタム

鮎川誠の使用ギターの中心は、1978年に友人から譲り受けた1969年製の黒いギブソン・レス・ポール・カスタムです(ギター・マガジンWEBによると、それ以前から借りていたとのことです)。本人は2015年1月公開のインタビューでこのギターをマーシャルと組めば自分たちの音を出せると語り、ギター・マガジンWEBの追悼記事はマーシャル1987につなぐシンプルなスタイルを長年の流儀と紹介しています。2014年末には、ギブソン・ジャパンから1968年型のリイシューが贈られました。

同じ黒いレス・ポール・カスタムを探す場合、本人の1969年製とリイシューではフレットの仕様(細く低いフレットとワイド・フレット)が違うことが、インタビューで話題になっています。2015年1月の記事に掲載されたリイシューのメーカー希望小売価格は698,000円(税別)でした。年式はシリアル番号で、フレットなどの仕様は実物で確かめながら選びましょう。

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※本記事は特定のメーカー・販売店・買取業者との広告提携に基づくものではありません。

サウンドマニア編集部

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